日々、治療雑感


均整法、長野式、オステオパシーを学び開業している一治療家の雑感
by kaiondo102
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火曳きの手技

火曳きの鍼というのがあります。これはそもそも江戸時代の夢分流という鍼の流派の治療法らしいです。どういうものかと申しますと、産後の肥立ちが今一つで出産したあとの女性がのぼせたりするのを改善させる鍼とのことです(首藤傳明先生の本からの受け売りです)。鍼をするのは下腹部のツボである関元周辺の硬いところを狙うとのことです。

私の施術所にいらっしゃるのは40代から50代の女性がメインです。第一子出産の高齢化、子宮や卵巣への手術、帝王切開、不妊治療などで婦人科系にもうすでに負担がかかっており、それに加えて更年期に差し掛かりホットフラッシュに悩まされている方も少なくありません。もちろん普通通りに施術をすればほとんどの方はかなりスムーズに更年期を経過することが出来ますが、中にはそうでない方もいらっしゃいます。冬でものぼせて頭から汗をかいている方もいらっしゃいます。気温が上がるとさらに汗が吹き出し、頭を私の手にのせていると手が汗でべちょべちょになり、ワイシャツの袖まで湿ることもあります。

軽いホットフラッシュですと横隔膜を天宗で緩めたり、C2を攅竹でゆるめたり、頭部瘀血処置である頭頂骨リフトをやったりすると落ち着きますが、汗がしたたり落ちる方にはあまり効果がありませんでした。

そんな気温が上がってきたある日、ふと攅竹で下腹部を緩めてみたらどうだろう、と思いつきました。おへその下の石門、関元、中極あたりの圧痛を、症状のひどい人には子宮の反応点である気穴も含めて攅竹でゆるめてみました。おへそから恥骨までのラインは基本的には腎のエリアであり、婦人科系とも深く関わります。攅竹は長野先生曰くホルモンの分泌の大きく関わる脳下垂体の反応点であるとのこと。そのせいでしょうか更年期の方の中には特に左の攅竹の自発痛を訴える方がよくいらっしゃいます。また攅竹は長野先生も松本先生も交感神経の抑制点である、ともおっしゃっています。

ということでここ数か月、頭から汗が噴き出ている女性に対して火曳きの手技をやってみております。すると結果はかなり上々のようです。私の施術所は基本涼しく、この夏もまだ数えるほどしかクーラーはつけていません。そうなりますと、頭からはかなり汗が噴き出ます。うつ伏せの時にお顔に当てているペーパーがぐっしょりなり、必ず仰向けになっていただくときには取り替えなければいけません。

ですが、この夏は皆様頭から噴き出る汗が圧倒的に少ないようです。頭頂部だけでなく後頭部を触っていてもそれまでは頭熱いなぁといつも感じておりましたが、普通の体温にかなり近い感じがします。ペーパーを変えることもあまりありません。試しに「最近頭からの汗どうですか?」と伺ってみますと、そういえばあまり汗でぐっしょりならないかも、と皆さんおっしゃられます。やった!

頭が熱い方だけでなく、夏でも足が冷えてつらいという方にも効果があるようです。この火曳きの手技をやっていると、足が冷えている方は「なんか足の方が温かくなってきました」と皆さんおっしゃられます。

ホットフラッシュは腎の働きが低下して、気をうまく身体の中で回せなくなり、軽いため上に集まってしまうことによる、というのが東洋医学の考えです。そうしますと火曳きの手技はその上に集まった気を下げるだけでなく、足の方にまで巡らせることが出来ているのかもしれません。

長野式に夢中になっていたときはその治療効果のあまりの素晴らしさに、自分も鍼が出来たらなぁと思ったことも正直ありました。しかしようやく鍼の技法を少しずつではありますが手技でかなりの程度再現できるようになりました。これも全ては鍼灸師でもない私を快く長野式の勉強会に招いてくださった鶴崎先生を始めとする皆様のお蔭です。最近私個人は長野式とは縁が無くなりましたが、それでも私に長野式を教えてくださった先生方には心より感謝を申し上げたいです。

松本先生は手で出来ることは鍼でも出来るということで手技治療の技法を鍼に応用しておりました。私はその反対に鍼で出来ることはある程度手でも出来るということでこれからも色々ツボの操作を工夫していきければ、と思います。

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# by kaiondo102 | 2017-07-20 00:44 | 経穴 | Trackback | Comments(0)

螺旋の動き 2

ということで螺旋の動き操法の続きです。

24歳女性、ぎっくり腰。週末にバスで旅行したらだんだん腰が痛くなって、ここ数日は会社でも座っていられないそうです。座るのもつらいけど、前屈もほとんどできません。いつも通りうつ伏せで骨盤と背骨を操作しようとするとなんかもぞもぞします。「どうしたの?」と聞くともうすぐ生理で胸がはってうつ伏せがつらいとのこと。そこで横向きで背骨を操作、仰向けで骨盤と帯脈、右の足を自分でSLRっぽく上げさせると下す時に腰に来るそうです。左の肩甲骨を緩めるとその動きの痛みがとれます。軽く頸椎と頭を操作して起き上がってもらいます。

起き上がる時は痛みがありません。一度立ってもらい前屈してもらいます。するとさっきより曲がりますがまだ途中で痛みます。そこでもう一度座ってもらい骨盤に手を当てます。するとふーっと捻じれる動きが起こります。2回くらいその捻じれの動きについていくと骨盤の典型的な捻じれがとれます。そこでもう一度立ってもらい前屈するとさっきよりも曲がります。今度は帯脈に手を当て捻じれの動きを感じ、次に胸郭に手を当て捻じれの動きを感じてからもう一度前屈してもらうと、痛くない。これで痛みが無くなったらもう来なくてよいけど、まだ痛いようだったら電話ちょうだい、と伝えましたが、それから電話がありません。お母さんに伺うと、「なんか平気みたいです」とのこと。

40代女性、階段の上り下りで左の股関節が痛むとのことで来院。2回施術しましたが、ほとんど階段の上り下りは支障ありません。ただ自分で股関節をくるくる回すと角度によって動きの悪いところがあるそうです。私が股関節を色々動かしてみると、パトリックテストと膝を直角に曲げて右に倒した時に股関節の付け根(胃経と胆経かな)がまだ痛みます。

うつ伏せで背骨と骨盤、仰向けで骨盤と帯脈、肩甲骨を操作しますと股関節の動きはさらに楽になります。膝の上を把持、大転子に手を当て動きを感じます。捻じれて戻る動きを2サイクル感じたら股関節を曲げて右側に倒します。すると「痛くない」。パトリックテストはまだ少し痛みます。もう2サイクル動きを感じもう一回パトリックをやると、「痛くない」。自分でいつもやるようにくるくる回してもらうても「痛くない」。

40代女性、右の四十肩。いつも通り、その場はある程度良くなりますがまた次に来ると前回より少し良くなった状態に戻ります。それでも万歳は出来るようになりました。まだ右の腕を左の肩に回そうとすると痛みます。痛むところはちょうど小腸経のラインになります。

いつも通り操作して三角筋と上腕に手を当て、しばらく動きを感じます。2サイクル動きを感じたら、左肩に右手を伸ばしてもらいます。するとさっきより痛くない。もう2サイクル動きを感じると「あっ痛くない」。

この螺旋操法、意外と使えます。ただしあまり関節痛のひどい方はこの自発的な捻じれの動きが感じられない時があります。例えば数週間前からいらっしゃっている40代半ばのリウマチの方。痛むところは右人差し指の拳の関節、左足の拇指と左手の母指の中指骨です。初診の時に人差し指の動きを感じようとすると第一関節、第二関節、拳の関節と自発的な回旋運動が感じられません。そこで誇張法的に回旋しやすい方にしばらく捻じる事をしたら痛みがずいぶん軽減したそうです。同じことを拇指でもやり、左手の中手骨は関元で圧痛をとります。

3回くらい施術したら、4回目の時には指の痛みは初診時の3分の1になり、指の自発的な回旋運動も感じられるようになりました。

私が感じている患者さんの身体が捻じれる動きは本当に何の動きなのでしょうか?患者さんの身体にそもそも存在した何らかの動きなのでしょうか。あるいは私が手を当てることによって誘発される動きなのでしょうか。実はそんな動きなんてなくて私の手が勝手に動かしていることも考えられます。一番考えられるのは私が手を当てることによって私の動きと患者さんの身体の動きが合致してこのような螺旋の動きが誘発されたのではないでしょうか。

いずれにせよ、私はただ触って動きを感じているだけであります。触っているだけで痛みが軽減するなんてなんて名人っぽい技術なのでしょう。この方法なら年とっても出来そうです。

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# by kaiondo102 | 2017-07-12 23:44 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(2)

螺旋の動き

最近仙骨と頭頂部に手をあて、軽く圧縮をかけると背骨の柔軟性が上がる感じがしてここ数か月ずっとやっております。その時、頭に手を当てておりますとその手がぐーっと右や左に捻じられる感じがします。一体この感覚は何だろうと思いながら、ふと身体の他の部分ではそのように捻じれの動きを感じることが出来るのか、そしてその動きを治療に利用できないか、と思い立ったのが、先週の土曜日のあと患者さんが数人の時のことでした。

もう実験する人が少ないのは困りましたが、とりあえずどう変わるかやってみました。

一人の方は70代の女性。もう10年くらい健康管理でいらしておりますが、今回は先日転んで左ひざを何かにぶつけてから、ぶつけたところはたいして痛くないのに、膝の内側が痛くなってずっと立っていられないとのことでした。4~5回施術してようやく改善してきましたが、まだ痛みます。特に足四の字(パトリックですか?)テストをすると痛みます。

サトル雑巾絞りをやってみることにしました。まず左足首と脛腓関節を把持していると、やはりここでも下腿がふーっと捻じれる感じがしてきます。その捻じれに合わせるように当てた手をついていかせます。捻じれが戻ったところで手を放し四の字をやると、さっきよりも楽。今度は膝の上下に手を当てれるとやはり捻じれるので、同じように手でついていきます。さらに膝の上と大転子に手を当て動きについていきます。動きが止んだところで足四の字をやってみると「痛くない」。ちなみに首の凝りもこの人は毎回訴えるので、頭頂部に手を当てもう一方の指でC2の圧痛を確認、頭頂部の捻じれに手をあわせその捻じれが戻ったところでもう一度C2の凝りを確認すると「痛くない」。反対側も同じようにやると同様にC2の凝りが無くなります。

次の方は何かあるとすぐ胃腸にトラブルが出やすい方なので、今回もそうかなと思ったら実は寝違えたとのこと。やった試せると思い、座らせて頭を動かしてもらうと前屈後屈、左右屈、と右回旋で痛みがでます。

いつも通り背骨と骨盤を調整、一度頭の動きを確認すると全体的に半分以下になったけどまだ痛みは残ります。仰向けで頭を持ち上げると左の首筋が痛くて持ち上げることができません。骨盤、帯脈、肩甲骨、首と頭を整えもう一度頭を持ち上げてもらうとさっきより挙げられます。

どこをひねろうかなと思い、両足首を軽く把持していると両足がふーっと患者さんの右側に捻じれていく感じがします。捻じれて戻ったところで頭を上げてもらうとさらに上がりやすくなります。もう一度その捻じれサイクルが終わったところで頭を持ち上げてもらうとかなりスムーズに上げることが出来るようになりました。

次は座位でサトル凸凹操作です。骨盤、帯脈、側胸部に手をあていつもだったら凹んでいるほうをかるく押し込みましたが、今回は手を当てているだけにしました。するといずれの場所でも捻じれては戻るという動きが感じられたので、1サイクルずつそれぞれの場所をやると、首の痛みはゼロになりました。

一体私が感じているこのふーっと捻じれてくる動きは何なのでしょうか?もしかしたらこの動きを追求していけば今私が課題にしている身体の本質を感じる手がかりになるのでしょうか?しばらくこの動きにはまってみようかと思います。



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# by kaiondo102 | 2017-07-04 00:54 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(8)

Find it, Fix it, Leave it alone!

Find it, Fix it, Leave it alone, というオステオパシーを学ぶ皆様がよく目(耳)にするスティルが遺した格言の一つであります。これは日本語に訳すと「見つけて、それを治療したら、あとはほっとく」という感じの文章で日本では紹介されております。この日本語の訳を目にされて、皆さまはいかが思われますか?私は最初の2つの「見つけて」と「それを治療したら」というところは別に問題ありません。ですがとても引っかかるのが最後の「あとはほっておく」という文章です。

確かに辞書で訳を調べますと leave it alone は「ほっとけ」と書いてあります。ですが日本人の我々としてこの「ほっとけ」という文を見たら、どう感じるでしょうか?私は見放されたような、言われた人に「あとは知らないよ」と言われているような感じがします。

英語ではよく深く心が傷ついている人にたいして「そっとしておいてあげよう」的な意味合いで「leave him alone」という言い、その彼の悲しみやささくれだった心が落ち着くまで見守ってあげながら、一旦距離を置く的な表現があります。いってみればこの場合は否定的な距離の置き方ではなく、肯定的な距離の置き方を現すときに使います。そう考えますと、日本語訳の「ほっておく」というのは私はどうしてもスティルが言わんとしていることをなるだけ正確に表現した訳とは思えないのです。

日本クラシカルオステオパシー協会から通訳と文献の翻訳をお願いされてから、今年で7年になります。特に通訳は最初のころとにかく必死でした。英語も20年ぶりに再び付き合いが始まり、とにかく先生の口から放たれる英語を少しでも聞き漏らすことのないように、訳せるように頭をフル回転させて通訳しておりました。しかし、だんだん英語との再会も落ち着き、外国の先生方のしゃべりにだんだんついていけるようになってきますと、なるべく正確に意味を伝えたい為、今度は英語と日本語の差が気になってしょうがなくなりました。以前もこのブログで書きましたように、英語と日本語は私にとって全く別の言語であります。

英語はどんどんものを分けていきます。誰が話したのか、いつのことなのか、それは一個なのか複数なのか、その一個はどの一個なのか・・・・。日本語は逆です。英語で自分の事を指す"I"も日本語になると私、僕、おれ、わたくし、吾輩、拙者、だけでなく、お父さん、お母さん、先生、などその時に状況と人間関係に合わせて、自分の呼称を変化させていきます。それどころか会話の中では「私は」という主語をつけることもありません。現在、過去、未来、あまり時制も明確な形で使い分けることもありません。私はこの差を英語はニュートン力学的であり、日本語は量子力学的であると感じますが、あまり大それたことは今は述べません。

英語と日本語はその体系が異なるだけでなく、さらには日本文化と英語圏文化の考え方も違います。ギリシャ哲学にその端を発し、キリスト教の影響を強く受け、ルネッサンスを経て発展してきた西洋文明を基にした英語と、縄文文化に端を発し、逆に海外からの思想、文化、宗教、技術を積極的に飲み込んできてそれを日本化していった日本文化を基にした日本語は、それを調べれば調べるほど私にとってその英語と日本語の差は果てしなく離れたものになっていきます。

その違いだけでも困ったものなのに、同じ英語でも誰が話すかによってその個人のフィルターを介しますので、少しずつ意味合いが変わってきます。アメリカの開拓時代を生き抜いて、家を建て、水を確保し、食料と獲るところから全て自分でやらなければならなかったATスティルと、ある程度文明的であった環境から育ち、肉体労働より知的労働が主であったであろうJMリトルジョンではオステオパシーに対する見方が違って当たり前です。その彼らから学び、日々自分の治療院で多く慢性疾患の患者を診ているクリスキャンベル先生と、日々西洋医学の病院で自分自身の科学的根拠を証明し続けなければいけないマービンウオルドマン先生とでは、同じクラシカルオステオパシーといえども、同じ言葉ではありますが、その意味合いはかなり違ってきます。

さらに困ったことに、それを通訳するときは私のフィルターを介するということです。私もアメリカで3年間生活したとはいえ、基本は日本で育ち、日本語を使ってきた人間です。さらにその治療のバックグランドは身体均整法と長野式鍼灸という東洋医学であります。ですから私から出る日本語訳はどうしても日本文化を基にした東洋医学臭い、療術臭い言葉になってきてしまいます。果たしてそれで本当に良いのだろうか?どこまで正確に伝えることが出来ているのだろうか、ふと考えますと怖くなる時があります。

明後日からまたイギリスに行ってきます。今回はウィーク4といってクラシカルオステオパシーの正会員であるMICOのテストを参加者の皆さんは受けられます。また通訳をしなければならないと考えますと、どうしてもこんな事を思ってしまいます。

ちなみに一番初めの” Find it, Fix it, Leave it alone" はどのような日本語が良いと思いますか?私はこの言葉を訳す時は「見つけて、それを治療したら、あとは自然に任せる」というように訳しております。一応、キャンベル先生に私の訳を確認したところ、「素晴らしい、スティルの言っていた言葉より良い!」とのお褒めをいただきましたが、オステオパシーを学ばれる皆様はどう感じられるでしょうか???

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# by kaiondo102 | 2017-06-18 21:16 | セミナー 海外 通訳 | Trackback | Comments(0)

オスグッドの症例

前回書かせていただいた帯状疱疹のお母さんの息子さんがいらっしゃいました。年は13歳、中学校に入ったばかりです。小学校の終わりくらいから急に身長が伸び始めたと思ったら、中学校に入ったあたりから右膝が痛いと言い始めたそうです。はじめは成長痛だろうと思っていたそうですが、あまりにも痛がるので心配になって病院に連れて行ったら「オスグッドなんとかと言われました」とのこと。ですが何か治療してくれたわけでもなく、いずれ治ると言われたそうですが、全然変化が無いので私の施術所に連れてきてくれました。

その彼から直接話を聞くと、膝の下がボコッとして何かに当たると痛く、特にジャンプしたときに痛むそうです。実際その場でジャンプしてもらうと着地したときに特に痛いそうです。しゃがんでも痛むそうです。ということで早速施術を始めました。・

うつ伏せで右ひざを動かすと、屈曲したときにちょっとだけ痛みます。背骨と骨盤を調整してもう一度右ひざを曲げると、痛くない。仰向けになってもらい、一度膝をぐっと曲げると痛くないけど、逆に伸ばした膝を上から押さえると痛むそうです。また膝のお皿の下が確かにボコッと膨らんでいて、ここは軽く触っただけで「痛いっ」となります。

左右の帯脈をゆるめ、もう一度膝を上から伸展させるように抑えるともう痛くないそうです。でも膝の下のぼこを押さえるとまだ痛みます。ここを押さえるとあざを押さえられた感じがする?それとも骨を押さえられた感じがする?と聞くと骨とのこと。

骨の痛みは腎、長野式では復溜か大杼ですが、手のひら腹部療法は効くかなと思い、腎の腹部の反応点の関元あたりに手をのせ、もう一度ボコッとしたところを押さえるとさっきよりは良いけどまだ痛い。何となくそれより下の中極あたりの方が冷えている感じがしたので、そちらの方に手を当て、もういちどぼこを押さえると「痛くない」。そのまま手のひらは中極において、ぼこを何か所か押さえてその圧痛をとりました。

ここで一度立ってもらいしゃがんでもらうとさっきより痛くない。ジャンプしてもらうとさっきより痛くないけどまだ痛いそうです。

今度は座ってもらい凸凹操作を行います。もう一度しゃがんでもらうと今度は痛くない。ジャンプすると「少しだけ痛い」。ということでもう一度凸凹操作を行い、ジャンプをしてもらうと「痛くない」ということで一回目の施術を終えました。

その一週間後もう一度来ていただくと、あれから全然痛くなくなったとのこと。ということで全身を軽く調整して終わりにしました。

ちなみに私が良く背骨と骨盤を調整、と書いてありますが、その具体的な方法は日本クラシカルオステオパシー協会のフェイスブックページにちょっとだけその様子が動画でアップされております。ファンデーションコースで講義をさせていただいたとき、私がどのように自分が学んだ均整と長野式、誇張法をクラシカルでまとめて施術所で実際にどう施術しているか、参加者の皆様のご参考になればと思い、体調が悪かった参加者の方を患者役にしてデモしたものです。ですがここからどうやってリンクをすればよいのか分からないので、一応興味があれば協会のフェイスブックを見てみてください。

ということで若い子の膝の痛みが無くなってよかった症例でした。

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# by kaiondo102 | 2017-06-12 23:56 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(0)

皮膚疾患の症例

2006年にこのブログを書き始めたとき、確か3人の仲間にしかブログを始めたことを伝えませんでした。継続は力なりではありませんが、その後少しずつ読者数は増えて、最近は60~100人くらいの方が毎日訪問してくださっております。私のブログの一部を引用してくださることもあり、大変うれしくおもいます。私は著作権など一切気にしませんので、今後も文章をご自由に引用していただあければ幸いです。無断でも構いませんし、一言お伝えいただければなおさらうれしく思います。

ということで最近来られたアトピー性皮膚炎と帯状疱疹の症例を書かせていただきたいと思います。

中学校3年生の男の子、以前に足底痛で来た事がありますが、久しぶりにお母さんからのメールでアトピーになってしまったとのこと。ということで早速来院していただき施術を始めました。アトピーが出ている場所は顔のちょうどほっぺたのところ。赤く腫れていますが、ジュクジュクはしていません。皮膚科にいってアトピーといわれステロイドをもらっているが治らないそうです。

一回目はどうなるかわからないので、背中の圧痛をとりました。築賓でL2,3とD11,右のD7~9.手三里でD3をゆるめ、背中と骨盤を調整、仰向けになってもらい築賓で瘀血と帯脈、肩ぐうで免疫と肝の圧痛をとります。ここで一度顔のアトピーのチェックをしました。ニコッとしてもらうと頬の皮膚が突っ張るそうです。そこで先ほどの右の肩ぐうを押さえながらもう一度ニコッとしてもらうと突っ張り感が減るです。しばらく肩ぐうを押さえますが結構痛そうですが、構わずぐいぐい押します。十数秒経ったところでもう一度ニコッとしてもらうとツッパリ感が減ります。もうしばらくしてもう一度ニコッとしてもらうと「突っ張りません」とのこと。最後に頭を少し調整して終わりました。帰り際に甘いものは一切食べない、飲まないでと伝えました。聞くとアイスをよく食べたり、スポーツドリンクは部活をしていますので良く飲んでいるそうです。甘いものはかゆみの元だよ、と伝え一週間後に来てもらいました。

2回目に来た時は顔のアトピーは無くなっておりました。顔をニコッとさせても皮膚も突っ張らないそうです。2回目の施術は背中とお腹の圧痛はとらず、築賓で帯脈をゆるめるだけで終わりました。念のために次の週も来てもらいましたが、アトピーは全然平気になったそうです。それより左足の太もも前面の筋肉痛がつらいそうです。うつ伏せで左ひざを曲げようとすると90度のところから痛くて曲げられないので、骨盤と背中を調整して凸凹操作をすると左足が曲げられます。最後は座って凸凹調整をもう一回すると、「痛くない」。ということで終わりにしました。

お母さん曰く初めてアトピーになってどうしようと思ったけどこんなに早く治って嬉しいとおっしゃっていましたので、だいたい中二のころには身体が急激に変化することもあって体調を崩す子が多いのと、甘いものがその不調をさらにひどくさせる、ということをお伝えしました。するとその中三の男の子、甘いものを今まで我慢してきたけどもう解禁してよいか?とのこと。懲りていないようです。

50歳の女性、帯状疱疹になって薬を飲んだが痛みが止まらないどころか、逆に体調が悪くなったということで来院しました。帯状疱疹の出ているのは左の首筋、ちょうどC2のところ(膀胱経)、左の耳の前(三焦経か胆経)、左の肩甲骨の上(小腸経)、首の前面左の胸鎖乳突筋が鎖骨に付着するところ(腎経か胃経)です。確かに赤くボツボツしていますし、びりびりする自発痛があるそうです。

背中と骨盤を調整、痛みを伺うとびりびり感が少し減ってきたとのこと。そのままうつ伏せで長野式帯状疱疹の特効穴の膀胱、胆、腎の火穴
をゆるめます。するとさらにびりびり感が減るそうです。

仰向けになってもらい骨盤と帯脈を緩め、今度は胃と三焦、小腸の火穴の圧痛をとったところさらに楽になったそうです。あとは頭を軽く調整して「どう」と伺うとずいぶん帯状疱疹の痛みが減ったそうです。痛みだけでなく体の不調感も減ったそうです。

2回目の来院されたときはあれから痛みが無くなったとのこと。実はご自身のお母さんが帯状疱疹をやっており、薬を飲んでも治らずそれからずっと神経痛に悩まされていたので、自分もそうなるかもしれなくて怖かったけど大丈夫になって安心したとのこと。患部の赤味はなくなり茶色くなっています。同じように調整し、もう一度いらしてくださった時はもう全然平気とのこと。今度は息子がオスグッドといわれ膝を痛がっているので診てくださいとのことで終了となりました。

最近改めて経穴の効果の凄さと切れ味を実感します。何故こんなに経穴には効果があるのでしょうか?クラシカルオステオパシーでは生命力kという言葉が出てきて、私もそれが感じられるようになりたく日々精進しておりますが、この生命力にダイレクトにアプローチ出来ているのはもしかしたら経穴なのかもしれません。どこか一か所触れただけで数秒後には症状が変化し始めるなんて、生命力というものにアプローチ出来ていなければそんなこと出来ないのではないでしょうか?誰がこの経絡経穴をどのように発見したのでしょうか。また以前は鍼やお灸が使えなければダメかな、と思っていたこともありましたが、骨格や筋肉の調整をしてから経穴を使うことで鍼灸負けず劣らない効果が出せる気もします。改めて松本先生と鶴崎先生は勿論のこと、長野潔先生、沢田健先生、深谷伊三郎先生のご偉業に感謝してもしきれません。

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# by kaiondo102 | 2017-06-05 01:15 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(0)

アイルランドに行ってきました。

もう一か月も前のことになってしまいましたが、4月の初旬にイギリスとアイルランドに出張に行ってまいりました。いつものように日本クラシカルオステオパシー協会の通訳としての参加でした。

初日はロンドンでInstitute of Classical Osteopathy主催のカンファレンスがありました。4人のスピーカーが登壇、オステオパシーの生理学的な裏付けについてお話されておりました。そのうちのおひとりはキャロラインストーンという女性の超有名なオステオパスであったそうですが、もう一か月も経ちますと何をお話されていたかさっぱり覚えておりません。ただ、臓器は腹腔の中で浮いていなければならない、とおっしゃっていたことだけは記憶に残っております。

そのカンファレンスは夕方に終わり、日本のチームはそのままヒースロー空港に行き飛行機でアイルランドのダブリンに行きました。その次の日からは協会のアドバイザーであるキャンベル先生の治療院で3日間のワークショップが行われました。

経営形態がどのようになっているのかはっきりと判りませんが、キャンベル先生の治療院はリトルジョンセンターといって、オステオパシー治療だけでなく、看板には理学療法、ヨガ、食事指導、カウンセリングなどの診療科目(?)が書かれておりました。先生の他にあと2人のオステパスがいるようで、キャンベル先生はそこでディレクターをやっているそうです。予約をとるための受付の方も2人いらっしゃって、患者さんがひっきりなしに来院します。

午前中は一応講義、午後はキャンベル先生とあともう一人の女性のオステオパスの治療を患者さんが了解してくれた場合のみ見学、というスケジュールでした。講義があったとはいえ、一日10人弱の治療は見学させていただいたと思います。

キャンベル先生の治療はとても早く、だいたい一人当たり10分から長くても20分くらい、それでも患者さんは十分に満足されているようです。初診の患者さんの治療も二人くらい見学しましたが、さささーっと治療があっという間に終わったにもかかわらず、主訴へのアプローチもほとんどせず、あるいは全くしなかったこともありましたが、お二人とも満足そうに次の予約を入れて帰られました。

ワークショップは講義もありましたがほとんどが感覚のワークのような感じでした。良く覚えておりませんが、皆で一人の身体に手を当て生命力が充実してくる、あるいはその手を置いて部位に満ちてくるのを待つ、というクラシカルオステオパシーっぽくないことを練習しました。ただ、手を当てているのではなく、その感覚を保ちながらルーティンを行うとのこと。あと印象的だったのはある患者さんを実際治療していたとき、キャンベル先生が頭蓋骨を調整しながら、その時見学に来ていたフランスのオステオパスも含め、足や膝、お腹や肩に皆で手を当てるように申し付けられました。私は確か肩に手を当てていたと思いますが、キャンベル先生がふと「左足と左ひざ、もうちょっと治療に参加するように」とのお申し付け。本当に先生はその患者さんの生命力とそれに対応する皆の手の何かも感じているようです。

また講義も先生の感覚的な話が非常に多くて通訳をするのが大変でした。いわゆる脳脊髄液の作り出すといわれている膨張収縮の感触ではなく、その膨張収縮を作り出す根源的なフォースを感じろ、とのこと。通訳をするのも難しかっただけでなく、私にはその感覚がまーったく解りません。他の参加メンバーの多くは理事のI先生の身体呼吸療法という感覚的な治療セミナーに長年出席されているとのことなので、飲み込みは早かったようです。皆様がもういいかな、と目で同意されているのに私は一人全くその感覚がわかりません。あるいはもう手を当てているのに飽きているけど皆様はまだ何か感じて手を放しません。キャンベル先生もそうですが、会長を含め今回の参加メンバーの感覚の鋭さはすごいです。自分だけが落ちこぼれた感じが正直しました。

ここまでずっと症状をとることが治療で、そればっかり追ってきました。しかしいくら技を開発してもモグラたたきのようなもので、患者さんの生命力を感じ取ることが出来なければ、いつまで経ってもモグラたたきのハンマーを増やしているにすぎません。ここ数年、何か自分には足りないものがあるとずっと感じてきましたが、その自分に足りないものを改めて突き付けられたアイルランドでありました。それでもこの一年くらいは患者さんの身体に耳を澄ましているつもりですが、まだまだでありました。

ダブリンはと言いますと、町の真ん中に川が流れこじんまりとしてとても良いところでした。若ければ、家族が居なければ一年くらい住んでみたいなとも思いました。会長や理事をはじめとする参加メンバーには本当に良くしていただきました。ありがたいことであります。そんな先生方にキャンベル先生の感覚話を的確にお伝えすべく、もっと通訳を磨いていかなければとも思わされた、とても濃い3日間でありました。









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# by kaiondo102 | 2017-05-18 01:27 | セミナー 海外 通訳 | Trackback | Comments(0)

技(経穴)は効くものでなく効かせるもの 7

均整を学んていたときに良く出ていた言葉は「刺激を入れる」というものでした。これは背中をぐっと押さえるというような刺激の単純な入れ方でなく、例えば足首から頸椎を治療するときには、その足の頸椎対応点をその狙う頸椎に角度を合わせるように技法を行うことによって、その足首から入れた刺激が頸椎へ届きやすい、ということでした。均整の技は基本的にそういった考え方に基づいたものが多く、腕の角度を開いたり、手を置いてから上の手で押すとか色々ありました。

長野式の松本先生は例えば中脘に鍼を入れてそこから右腕を治療したい時は、鍼先を右腕の方向へ向けていくようなつもりで雀啄していくとおっしゃいます。

古典的鍼灸の一流派に積聚治療というのがありますが、その治療法を解説した本を読みますと、意識の使い方を細かく解説してくださっております。私が今まで述べてきたような指標あるいは症状部位の圧痛や可動範囲を鍼をしながら確認する方法や、その場所を触ったりしなくても、その鍼をしたところ経絡線や筋肉や骨を通って気が流れることをイメージしたり、あるいは 水面に模様が広がっていくようにイメージしたり、さらには術者と患者を鍼を介して気が一巡するようなイメージを抱きながらなどなどが書かれておりました。意識を使うと使わないでは治療の効果がまるで違ってくる、ということもその本の中で述べられておりました。

きっと世の治療の達人はこの意識を使うことがとても上手なのかもしれません。元々の素質だけでなく日々の臨床とその果てしなき追求からその意識の力を無意識的かあるいは意識的にか分かりませんが実感し、その力を使い込むことによってさらに高い効果を出せるようになったのでしょう。そしてその意識の力は何も達人だけのものではありません。私のような感覚の鈍い人間でも、患者さんの身体を押して痛い痛くないか聞く、膝を曲げ伸ばししてもらってどこまで曲げれば痛いのか聞くことによって、もしかしたらその達人が使いこなしている意識の力の一部を使うことが出来ているのかもしれません。さらにはそこに患者さんが痛い痛くないを自覚することによって、患者さんの意識の力を借りることが出来ていることも考えられます。そしてその意識の力と私が呼んでいるものは、超能力とか霊能力とかいった一部の人の特殊能力ではなく、誰もが自然に使いこなせるものである気もします。

意識の力、さらには東洋医学とかオステオパシーといった伝統療法はもしかしたら量子力学の観点からのほうが、理解されやすいのかもしれません。また現代医学がぶつかっている問題も、量子力学的な考えを導入することができれば解決可能な事も多い気もしますし、東西医学の距離も短くなってくるのでは、と思います。とはいえ、本当の意味で量子力学を理解するのはその道の物理学者でも難しいようなので、まだまだ先のことになるかもしれません。ただ、ここまで量子力学を学んでみて思ったのが、日本語、そして日本人こそこの量子力学の概念を最も理解しやすい民族であり文化を持っているのではないか、と思いますがこの件については10年後にまた再び書いていきたいと思います。

私がこれまで書き連ねてきたことは中学時代に因数分解と化学方程式と滑車の計算で理数系を挫折した人間の妄想であります。ですから全く出鱈目である可能性の方が高いと思われます。ですが、今まで自分の中で何故、確認するとしないとでは効果の顕れ方が違うのか、本治法と標治法と呼ばれるものの可能性と限界、そして経穴は効くものでなく、効かせるものという深谷先生の言葉がずっとわからないでおりました。その中でここ数年、どうにか上達をしたくて治療と関係ない仏教や物理学の本を分からないながら読み続けていくうちにふと浮かび上がってきた、自分なりの答えであります。もちろん理解が全く足りず、滅茶苦茶こじつけの可能性もありますので、是非ご批判、ご指摘は優しくしていただければ幸いであります。

こんなことを考えたからといって、別に治療の腕が上がったということはさらさらありませんが、これから私は自分の手技をQuantum Osteopathy、日本名は量子力学整体と名付け、その創始者になることにいたしました。

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# by kaiondo102 | 2017-05-07 23:26 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(0)

技(経穴)は効くものでなく効かせるもの 6

痛みのある部位を直接操作せず、いわゆる全身治療的な形で手技や鍼で施術をするとき、痛みのある部位の可動時の痛みや圧痛、感覚を適宜確認しながら施術をした時にはかなりの確率でその痛みの部位が改善していることが多いが、逆に全く確認しないで施術をすると身体は楽にはなるが痛みの部位はあまり変化していないことが多い、という私のこれまでの経験を思い起こしますと、量子力学のある実験を連想してしまいます。

ご存じの方も多いと思いますが、それは二重スリット実験です。詳しいことはwikiやYouTubeで見ていただければわかると思いますが、素粒子である電子を電子銃というもので発射して、途中で二重の切れ目の空いた障害物をおいて、その向こうの的にどんな感じで電子が当たるかというのを観察する実験です(すみません、正確ではないかもしれません・・・)。その時に向こうの的にはもし電子が粒やボールのような塊であれば、その的には二つの切れ目の向こうに二つの縦模様ができるはずです。しかし実際は粒子であると考えられている電子がその二重のスリットを通過して向こう側の的に当たったときには、2つの縦模様ではなく、いくつもの縦模様、つまり縞々が出来たそうです。この縞模様から粒子だと思われていた電子は波であるということになりました。

ですがここでそのスリットをどんなふうに電子が通過しているか、ということを測るために観測装置をつけて実験すると、今度は向こう側の的に二つの縦模様が出来る、つまり電子は今度は粒子として振舞うという結果が出てしまいました。ここから電子は粒子でもあり波でもあるという結論に滅茶苦茶頭の良い物理学者の皆様は達したそうです。さらには観察者の意識というのが素粒子の振舞いに大きく関わってくるとも考えられるようになりました。

その意識が影響を及ぼす例として、私が時折出席する達人先生のセミナーである量子力学の実験の映像を見せてもらいました。これはNHKでやっていたものだそうですが、その二重スリット実験に今度は人を一人置いて、片側のスリットに光子(この時は確か電子ではなく光子を使っていたと思います)が通るように念じてもらいました。すると明らかに「通れ!」と念じた側のスリットを通過する光子の量が多かったそうです。

何だか我々が日々やっていることと似ている感じがしませんか?

我々が患者さんの身体を押さえたり動かしたり、鍼したりお灸をしたりしますが、これらは全て物理的な刺激です。ではその物理的な刺激はどのように処理されるのでしょうか。ここからは生理学的な話になってくるのであまり詳しくは述べることが出来ないのですが、まず一つはオステオパシーでいう最小の抵抗経路を介して特定の分節、臓器へ行くのでしょう。もう一つは整体的な考え方ですが、身体が最も欲している(最小の抵抗経路と被るかもしれません)部分へ届けられることも考えられます。あるいは身体が一つの水袋だとするとパスカルの法則のように全身に波動がまんべんなくいきわたるのかもしれません。

ですが、ここで確認作業を入れるとどうなるのでしょうか。もちろん前述したところに処理されることもありますが、いわば実験の時の観察者の意識が電子の振舞いを変化させたように、その施術による刺激はもしかしたらその確認している部位にいくのかもしれません。

つまり、施術での物理的刺激は身体の中である種の情報になり伝達されますが、最終的には電気信号として伝わるはずだと思います。電気イコール電子の流れであります。ということは二重スリット実験で電子がその形や方向を変化させたように、確認するという術者だけでなく患者も意識する行為が入ることによって、体内の電子に量子的な振舞いをさせることにより、施術による情報の方向性にある程度(あるいはかなり)影響を与えているということになるのかもしれません。

そして我々の治療において過去から「意識」を使う重要性についてはいろいろな達人、名人が述べております。

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# by kaiondo102 | 2017-04-27 00:21 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(0)

技(経穴)は効くものでなく効かせるもの 5

半年以上前のことでしたが、勉強会の時に右踵骨痛を訴える仲間がおりました。ちょうどその時、私もクラシカルの講師をこれからしなければならないので、ルーティンだけで踵の痛みがどこまで良くなるかやらせてもらいました。

しかし、今回はさーっとルーティンやって終わり、ではなくてまずしっかりと確認をしていきました。施術の前に仰向けになったときにまず踵の圧痛を押さえ痛みを感じてもらいました。次に踵はアキレス腱にくっついていますのでアキレス腱を摘まみました。すると「ぎゃっ」と両方ともものすごい痛がります。足首を背屈、SLRをするとハムストリングスからふくらはぎまで硬さを感じるそうです。あと確か踵の痛みは長野先生曰く免疫の低下なので、右の下腹部の圧痛も確認しました。

そうしたらあとはくるくるを始めます。右足をくるくる、右腕をゆさぶって、左足をくるくる、左腕をゆさぶって、と必ず合間合間に足首を動かしてもらったり、SLRで足を上げてもらいました。すると一か所終わるたびに少しずつですが確実に動きが良くなってきます。右下腹部も緩んできます。背中をゆさぶって立ってもらったら、確か踵を全く触らなくても4割くらいいなったのかな。もう一度仰向けでクラシカルの身体力学を応用して後頭下をもう一度抑制するとさらに右足首の動きが改善して、座ってもらって座位で背骨を調整すると、それだけで患部を全く触らなくても最終的には痛みは1~2割まで減ったことがありました。

ツボでもオステオパシー的な手技でもどうやら患部の痛みや動きを確認しながら施術を行うと、どうやらその部位に身体に入力された施術の刺激が向かうような感じがします。もし全く確認しなければ、患部の状態はあまり変わらず、だけど身体はすごい楽になった、という感じになるような気もします。

ではこの確認することによって、どうして治療の刺激が患部に向かっていくのでしょうか。ここからは私の聞きかじっただけの知識を元にした妄想でありますので、話半分以下に聞いてやってください。

20代のころに仲の良かった女の子からある本を紹介されたことがあります。フリチョフカプラ、という理論物理学者が書いた「タオ物理学」という本でした。その女の子は20代前半でアメリカに一年ほど留学して、あちらでこの本に出合ったそうです。この本の内容は物理学で最先端を走る量子力学で分かってきたことが、実は仏教やヒンズー教、道教をはじめとする東洋の宗教的叡智と非常に似ているというものでした。その本は貸してもらっただけなので当時は触りしか読んでおりませんでしたが、物理や化学などの理数系を全くの苦手とする私でも非常に興味をそそられたものでしたが、それっきりとなってしまいました。

治療の道に入って十数年たった40代半ばくらいでしょうか、どのようにしてこれから上達していけばよいのか全く見当がつかなくなって、もがいていたことがありました。正直もう新しい技術を学ぶ気はしませんでした。新しい技術を学んでも私の場合にはそれが使いこなせるようになるためには相当やりこまなければなりません。それよりも今持っている技術である誇張法や長野式の経絡操作、そしてクラシカルと均整を深めていった方がよっぽど近道であるような気がしました。

ですがどうやって深めたらよいのでしょうか?そのヒントを求めて治療とはあまり関係ない本を読んでみました。解剖生理学の本はやはり自分には無理なようです。そこで変わりといってはなんですが、仏教や神道、カウンセリング、ユング心理学、特に仏教の中でも禅に関する本をいろいろと読みました。また岡潔という数学者でありながら哲学者のような大先生の本もわからないながらなんとか読んでみました。

そんなあまり治療とは関係のない宗教的な本を読んでいるとふと、その昔興味をもった「タオ自然学」とい本のことを思い出しました。その本の原書を購入して読み始めるのと同時に、日本語でも量子力学が誰でもわかるように書かれた本を何冊か読んでみました。本の宣伝文句には「誰でわかる」的なことは書いてありましたが、それでも難しいです。ただ、物理学の発展が中世のヨーロッパでキリスト教にがんじがらめになっていたのが、だんだんガリレオやデカルトがその礎となり、それからニュートンが出てきて爆発的に発展し、さらにはアインシュタインから量子力学への歴史は大変興味深いものがありました。



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# by kaiondo102 | 2017-04-22 00:09 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(0)