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日々、治療雑感


均整法、長野式、オステオパシーを学び開業している一治療家の雑感
by kaiondo102
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回り道

中学校3年生の女の子、結構バレエを真剣にやっているとのこと。三日前に学校の長距離走で左の足首を捻挫したのでそのバレエの先生に連れられて来院。歩いていても痛く、バレエのあるポーズをするととても痛いそうです。

通常通り骨盤と背骨を調整、それで立ってもらいポーズをとってもらうと「さっきよりらく」。仰向けで足首を動かしてもらうと背屈底屈両方とも痛いので骨盤、帯脈、左右の肩を調整、もう一度足首を動かしてもらうと背屈はらくだけど底屈はまだ痛むとのこと。私が左足のつま先を持って内側にひねるとやはり痛みます。特に痛みを感じるのはくるぶしの少し上とのことなので、そこを私が握ってみると痛みます。

左の足首は平田氏十二肢帯では肝臓、均整では胃になりますので、まず難経十六難の肝の反応点である左下腹部に手を当てます。すると「少し痛い」。胃ではどうかなと思い同じく十六難の脾の反応点であるおへそ少し上にかけて手を当てると「痛くない」。ということでしばらくその状態をキープして、良いかなと思ったところでもう一度足首を握ると「痛くない」。左膝も捻じれていたので誇張法で調整、立ってもらいました。すると「楽」。バレエのポーズをしてもらうと「しっかりはまって良い感じ」。ジャンプしてもらうとまだ少し痛むとのことなので、座位で凸凹をしてもう一度ジャンプしてもらうと「痛くない」。

五十代の女性の右の四十肩。今までな4回ほど施術しておりますが、施術直後は楽になりますがまた次の来院時には1~2割減で来院。今回もまだ万歳と肘を直角にして外に倒すと小腸経と三焦経ラインが痛みます。

右肩甲骨回りの凝りをとり、もう一度右腕を万歳と外に倒してもらうと三焦経の痛みは消えましたが、小腸経の痛みは残ります。小腸経の三角筋部をぐっと押さえてみるとかなり痛みます。そこで小腸経の募穴の関元の上に手を載せもういちどその三角筋を押さえると「痛くない」。しばらく関元に手を載せ、もう一度腕をうごかしてもらうと万歳の痛みは無くなりましたが、外に倒すときまだ痛みます。関元に手を載せながら手を外に倒してもらってもまだ痛みます。こういう時は心包経が邪魔していることが多いので、上腕の内側の心包経ラインを押さえると痛みます。心包系の表裏の三焦経の募穴、石門に手を載せるとその上腕の内側の圧痛が消えます。しばらく石門に手を載せもう一度手を外に開いてもらうと「痛くない」。その場では痛みがとれました。

背中はどうかなと思ってやってみました。50代半ばの女性、肩が凝るとのこと。ちょうど僧帽筋の肩井の所が一番凝るそうです。肩井の圧痛を確認、長野式では肩井の圧痛は脾経の陰陵泉でとります。ということで背中の脾エリアであるD11,12に手を載せもう一度肩井の圧痛を確認すると「痛くない」。しばらくそのままでキープ、もう一度肩井の圧痛を確認すると圧痛は無くなりました。

中学校2年生の男の子、陸上部の練習で足が痛くなったとのことで来院。左右の大腿部後面、ハムストリングがばーんと張って歩くのがつらいそうです。特に左が痛いとのこと。大腿部後面は膀胱系ですから、膀胱系の兪穴であるS2に手を載せるか、相克の関係にある脾に手を載せるか考え、とりあえず脾のエリアであるD11,12に手を載せもう一度ハムストリングを押さえると「痛くない」。左右同じように行うとハムストリングの圧痛は無くなりました。

立って歩いてもらうとまだ違和感を感じます。そこで座ってもらい凸凹調整。もう一度歩いてもらうと「痛くない」。

お腹だけでなく背中も手のひら療法が使えそうです。

私が均整を学んだ時、均整では経絡は経穴にこだわらず点でとらえるのではなく、線でとらえるというように学びました。そんないい加減な方法がどうしても納得いかず、経穴の位置を体感するために長野式を学び正確な取穴を今までずっと心がけておりました。ですがこのところ指を捻ることで経絡にアプローチしたり、厳密に経穴をとらなくても手の平を当てるだけで効果が出ることを確認しました。ずっと自分が十数年追い求めてきたことは、実は一番初めに学んだ均整においてすでに答えが提示されておりました。ただそれを理解する能力が無かった為、とても大きな回り道をしてしまいました。

とても楽しい回り道ではありましたが、やはり素直が一番だなと50歳を目の前にして悟らされてしまいました。

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# by kaiondo102 | 2017-02-08 00:48 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(2)

もうちょっとお腹

最近ふとしたきっかけで始めた手のひらお腹療法。意外と効果的なので色々な人に試しております。とはいえ私の施術所には身体の痛みだけでいらっしゃる方はあまり多くないので、全員には出来ません。

高校二年生の女の子。軽いパニック障害で学校に行けない日があるとのことで来院。肩こりもひどいとのこと。肩が凝るのは僧帽筋の所で、肩井を押さえると強い圧痛があり仰向けで肩をすくめてもらうと凝り感が強くなります。

肩井の痛みは長野式では骨盤内の循環異常ということで陰陵泉を使います。脾経ですので、難経のお腹の脾領域であるおへそに手のひらを載せ肩井を押さえると「痛くない」。左右の肩井をおへそでゆるめて肩をすくめてもらうとラク。座ってもらうと「肩が軽い」とおっしゃられます。

50代前半の女性。インフルエンザになって薬を飲んだら調子悪く、右の後頭部から背中までの凝りがひどいとのこと。薬で肝臓に負担が来て右の背中が凝るのかなと思い、期門を押さえると気持ち悪いそうです。仰向けで右の手の平を背中に差し込み凝りを確認、難経の肝領域は左の下腹部、長野式ではちょうど左天枢と大巨になります。ここに手を載せもう一度背中の凝りを確認すると「痛くない」。だいたいD5からD10くらいまでこれで圧痛をとり、右のC2を押さえるとここも凝りが強いので引き続き同じように施術。すると「痛くない」座ってもらうとまだ少し右の背中が張るので、凸凹で調整すると「痛くない」。

40代後半の女性、以前はひどい左股関節痛でしたが最近の調子は良いとのこと。ですが仰向けで膝を立ててもらい右に傾けてもらうと大転子から左の仙骨にかけて少し痛むそうです。帯脈を緩めると大転子の痛みは無くなり、仙骨だけになります。ちょうど膀胱系になりますが、子午の関係を考えると肺と対応し、難経では右の下腹部、長野式では右の天枢大巨に当たります。そこに手の平を載せ、もう一度膝を右に倒すと「痛くない」。

50代前半女性、右の肘が痛むそうです。何もしなくてもずきずき痛み、動かしても痛みます。肩甲骨回りを緩めると自発痛が減ります。肘を私がぐっと握りますと痛みます。右ひじは肝臓と関係すると考えますので、左の天枢大巨に手のひらを当て、もう一度肘をぐっと握ると「痛みが減る」。しばらくその状態にしてもう一度握ると「痛くない」。もう一回うごかしてもらうとまだ三焦経に違和感を感じます。三焦経のお腹の対応点をもう疲れて考えられないので、薬指を捩じります。薬指の動きが整ったところで肘を曲げ伸ばししてもらうと「平気」とのこと。

痛む箇所とお腹のツボの関係を考えてそこに手のひらを置く、簡単腹部手のひらツボ療法。こんなんで変わるのか?と私自身がびっくりします。正確にツボを探す必要もありません。べつにぐっと押さえることもありません。ただ治療点かなと思われる所に手のひらを当てるだけです。

勿論上記の症例はいずれもその場の痛みが改善しただけで、治ったということではありません。ですがこんな軽い刺激で人様の身体が変わるなんて、あれだけツボに親しんできたつもりの私も本当に驚かされます。

ツボという小さな点だけで考えるだけでなく、経絡という考えから指で操作したり、領域という考えで手の平を置く、ツボという考えを利用することで私のように感覚が鈍い人間もある程度効果的な施術が出来るようになります。やはりツボは面白いですし、これを遺して下さった東洋医学の先達、そしてその教えを分かりやすく通訳・翻訳してくださった長野先生、松本先生には心より感謝であります。

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# by kaiondo102 | 2017-01-29 17:18 | セミナー 海外 通訳 | Trackback | Comments(2)

腹部から末端へ

仲間から野口晴哉先生が成人の治療には四肢から、子供は体幹でという言葉を教えてもらい、最近は内科的疾患の症状は長野式の火穴治療を応用しておりますが、あれだけこだわっていた腹部をそう簡単に捨てられず何とかできないか、と思っておりました。中極の頭痛や頸部痛に対する効果や関元のリウマチへの驚くべき効果を経験し、腹部を緩めるのではなく、そこを積極的に治療点として使っていくのはどうか、と思い立ち最近色々実験させていただいております。

ちなみに松本岐子先生は関元だけでなく中脘を使い全身の痛みをとったり、滑肉門で不安感の軽減、おへその周りアレルギーやトラウマの治療などで効果をあげております。先日もう一度松本先生の医道の日本の過去記事を読み返しておりますと、そのおへその治療、ネーブルの臨床が載っていましたので私もなんかやってみようと思いました。

40代女性、風邪を引いてたぶん抗生物質を処方されたせいか右の背中が痛いということで来院されました。いつも通り骨盤と背骨そ施術、帯脈を緩め肩甲骨回りも緩めます。どうですか?と聞くとやはり右の背中はうずく感じがするとのこと。期門を押さえると圧痛がありますので、薬の害から肝臓に負担が出て背中が痛いと思い、期門と子午関係にある小腸経の墓穴である関元に手を載せます。しばらく手を載せ、「どう?」と伺うと「痛みが減ってきた」とのこと。そのまま数十秒手を載せておくと「痛くない」。座っていただくとまだ右の背中が痛みます。そこで凸凹で操作すると「10が2になりました」ということで終わりにしました。

50代の女性ですが、昨年の乳がんになってしまった患者さん。今年の正月明けから再び来院し始めていただきました。右胸を切除しているため右の胸、脇の下、腕の内側にかけて攣る。右手を自由に動かすことが出来ません。今まで3回位来院してくださいましたが、胸の傷は陰陵泉でとっておりました。随分腕も動かしやすくなってきましたが、まだ押さえると傷は痛みます。ということで今回は陰陵泉の代わりに難行で脾経の腹部の
点であるといわれているおへその上に手を載せます。そしてもう一度傷を押さえると「痛くない」。終わって起き上がるときに右手を回しましたが、「今日はこの動きが痛くないです」とのこと。

50代女性、左の耳鳴りと耳が詰まる感じがするということで来院。来院時には耳鳴りは聞こえませんが、耳が詰まる感じはあるそうです。耳の前のツボ三点を耳は腎ですので難経の腎のポイントである下腹部、関元当たりに手を載せると耳の前のツボ三点の痛みは消えます。耳の詰まり感も無くなりました。

50代女性、左の中指のばね指。お正月明けに急に痛くなってきました。左の中指が曲げ伸ばし出来ません。中指の手のひら側の関節部を押さえると強い圧痛があります。日常生活でもここに何か当たるとずきっと痛むそうです。整形に行ったらもっと痛みがひどくなったら手のひらに痛みどめを打ちますよ、というのが怖くて私のところに来院。

中指の拳の手のひら側から押さえて圧痛を確認、中指は心包経ですのがダン中は女性ですので触りにくいため、心包経の裏の三焦経の墓穴である気海に手のひらを載せると圧痛が消えます。中指の圧痛を気海でとり、手のひらをグーパーしていただくとあれ、中指は伸びません。そこで誇張法で中指の捻じれをとりますと、あっスムーズに伸びますとのこと。

腹部手のひら療法、意外と効果があるのかもしれません。まだまだ実験し始めたばかりですが、今のところ面白いように変化が出ますし、なんといっても正確にツボを探す必要がありません。狙ったツボの上に手のひらを置くだけで十分です。これは楽です。

今後は難経の腹部点を使ったり、通常の墓穴をつかったりその表裏や子午を考えながら手を当てていき、もっと精度をあげていければと思っておりますが、ただ手のひらをお腹の上に載せるだけでこんなに効果があるなんてとても嬉しい発見をすることが出来ました。

一昨年と一昨々年は患者さんに恵まれ、症状の改善にあまり苦労しませんでした。ですがそうやって順調に時が一見過ぎていくと、患者さんを何とかして治そう、良くなってもらおう、という気合いが減り、それと同時に自分のやっていることに疑問も出て、仕事に対して情熱を少し失いかけました。しかし、昨年は自分の実力の未熟さを突き付けられ、また自分の不足分もはっきりしてきました。

そう考えると順調に物事が進んでいるのはある意味停滞、あるいは劣化しているのかもしれません。ここ数か月のように、何とかして治らない方を良くしてあげたいともがき始めるとふっと新しいことがひらめきます。またやる気も湧いてきます。

ようやく仕事がまた楽しくなってきました。ありがたいです。

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# by kaiondo102 | 2017-01-25 00:26 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(4)

一期一会

前回昨年治らなかった症例として書かせていただいたリウマチの患者さん、今年に入って突然良い感じになってきました。

とにかく激しい膝の痛みからほとんど歩けなくなりましたので、私もリウマチの専門医に行くことをお勧めして本人もしぶしぶ(薬が極度に嫌いなため)行ったのが11月の終わり。そこでまず膝のステロイドを注射してもらい、血液検査をしました。ステロイドの注射を受けると少々ラクになりましたが、とはいえ10が8になった程度です。私の施術所に来ると壁があるところはそこで身体を支えながら歩きますが、壁がない所から治療ベッドまでは私の腕にしがみついてゆっくりと一歩一歩歩くという感じは昨年の夏前ころから変わりません。ステロイドの注射の効果は3週間とのことで12月の末にはまた10に痛みが戻っていきました。

リウマチの薬は血液検査の結果、数値がそんなに悪くないということで最少減の量を処方されたのが12月の末。とはいえその薬は痛みを止めるものでなく、組織破壊を防ぐものだそうなので、痛みの軽減は期待できず、その薬の効果がでるのも初めて処方されてから2か月とのことでした。

12月の最後の施術でも膝の調子は相変わらずでした。歩くと膝の中のほうでグズグズと音を立てて何かが潰れるような感じがするとずっとおっしゃられていました。私は膝の関節の中の軟骨が壊れているとずーっと思っておりましたが、年末だし改めて膝を触診してみることにしました。

もう一度膝を軽く動かしてみます。左右、回旋、前後と微妙に動かします。「痛みでます?」と伺うとどれも痛くないとのこと。「でもグズグズ音が鳴って痛いのは膝の中なんですよね?」と伺うと「違う」とのお答え。「じゃあどこなんですか?」と伺うと「膝のもっと前の方」とおっしゃります。もしかして膝蓋骨?と思い膝のお皿を押さえてみます。すると「痛い」。「普段膝がグズグズ痛いのと今押さえて痛いのは同じ場所?」と伺うと「そうだ」とのお答え。ご本人いわく膝のお皿の裏側が痛みの発現部位だそうです。「そんなの初めて聞いたよ~」と内心思いながら、もしかしていけるかもと思いました。

そこで膝のお皿を押さえながら一か所ずつ関元を押さえながら圧痛をとっていきました。ちなみに関元は長野式でリウマチの特効穴です。膝のお皿を押さえても裏側に痛みが無くなった時点で立っていただきます。すると今までで一番立ちやすいとのこと。

年明けに同じような形で3回施術しました。一回ごとにどんどん痛みがラクになっていきます。先日、今年3回目にいらしたときは私の支えなしにご自身で壁の無い所からベッドまで歩くことができました。いつもだったら朝起きたとき痛みで30分動けないそうですが、ここ一週間くらいは起きてもすぐ動けるそうですし、寝ているときに以前であれば寝返りをうつと痛みで目が覚めたそうですがそれも無くなったそうです。仰向けで寝ているときに膝の下にいつもタオルをかましていましたが、必要ありません。

この方の膝が激痛になりはじめてから私はずーっと大腿骨と脛骨の間が問題だとばかり思って、そこの施術をメインに行っていました。最初は左右、それがよくなったら捻じれの動きで痛みが出ておりましたが、やっているうちに痛みもなくなり膝の動きも良くなってきました。それでも痛みは増すばかりです。膝のお皿の滑りもチェックして操作を入れておりました。ですが痛みは悪化しつづけました。

どんどん悪化していく膝の痛みを前に正直為すすべ無しでした。ですが、年末にもう一度問診しなおすとご本人が痛い痛いといっている所は私が痛い所と思っていた場所ではなく、いままで見過ごしていた膝のお皿の裏側でした。そのお皿の裏側の痛みをとると今後どうなるかまだ分かりませんが、少なくとも今年に入ってから今までと比べると大幅に改善しております。薬の効果は前述しましたが関与はかなり少ないと考えられます。

今後痛みがどのように変化していくかは何ともいえません。ぜひこのまま良くなっていって欲しいと思います。あるいはまた悪化していくことも考えられます。とはいえ、問診の重要性と自身の思い込みに注意することを改めて思い知りました。膝のお皿の裏側の痛みが原因だったとは思いもしませんでしたし、誇張法でお皿の滑りをよくすればそれで十分だったと思っておりました。

この患者さんとはかれこれ10年のお付き合いになります。リウマチになってからも私を見捨てずに週に一回せっせと来院してくださっております。しかし自分の施術がどんどん通用しなくなり、私は自分の実力ではもう無理かもしれない、と正直諦めていたところもあります。何をやっても無理かもと思い込んでもおりました。何としても良くしたい、という以前のような気合いが無かったのも事実です。それが問診と触診をし直すことをきっかけに大きく改善し始めました。

定期的に来て下さる方は私のような治療院には非常にありがたいのにも関わらず、一回一回の施術が自分の中で馴れ合いになってしまっていたと深く反省させられました。年の初めに思い切りガツンとやられた気分であります。

一期一会という言葉を大切にこれから施術していきたい、と思った2017年の年明けであります。







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# by kaiondo102 | 2017-01-16 23:18 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(2)

上手くいかなかった今年の症例

50代前半の女性、以前このブログでも何回か書かせていただいたリウマチの方です。発症は確か4年ちょっと前でしたが、私の所に最初来院されておりましたが、どんどん痛みはひどくなりリウマチが得意といわれる鍼灸院に半年くらいいかれました。が鍼はダメということで、それからうちにずっと週一ペースでいらっしゃっています。発症はじめはからだのあちこちが痛かったのですが、現在は一番痛いのが左の膝、次に痛いのが左の手首です。

正直ここ数年の調子は本当に良かったです。娘さんの成人式に行くこともできました。ご主人が車で送れない場合には自分で通りまで歩いてタクシーで来院することもありました。歩くスピードも人並近くなり、階段も上り下りできるようになってきて、このまま落ち着けばよいね、と言っておりました。しかし今年の5月くらいから生理が不順になるのと同時に急に左膝の痛みが強くなってきてしまいました。

私も色々やってみました。それまでであれば施術が終われば自分ひとりで何も使わずスタスタ歩いて帰れ、数日間は調子が良い日が続いておりました。しかしもう何をやっても全然効果がありません。座位で最後調整しても痛みは変化なし。どんどんひとりでは歩けなくなり、外は杖を使い施術室の中では私につかまってようやく治療ベッドまで来て、治療後は私につかまって玄関まで行くほどになってしまいました。朝起きてからも30分は痛くて動けないそうです。

結局何をやっても全然効果がありませんので、本人もいやいやながらリウマチの専門医の所に通院することになりました。とはいえ、意外とリウマチの数値は低く、薬を飲んでも今のところ全然痛みの度合いは改善しないようであります。

何かあるたびにここ10年以上来院してくださっていた40代前半の女性、健康診断で結核と診断されたと約一年ぶりに来院されました。右肺上部に病巣があるそうですがまだ菌は出ていないためお医者さんも特にすることがなく、一か月ご検査しましょうということでその間に少しでも改善すれば、ということで今年の7月の終わりに来院されました。週一回の施術に来ていただきました。

いつも通り骨盤と背骨、D3周辺を手三里でゆるめ仰向けで骨盤、帯脈、瘀血、副腎、中脘、期門、とお腹をゆるめ、頸椎、頭部を調整しました。また息を吸うとちょうどその右胸の上あたりが引っ掛かるような痛いような感じがするとのこと。それをとるべく太谿をおさえたり色々しましたが、息を吸ったときの違和感は何をやってもとれません。

そんな感じで8月の終わりまで施術しました。きっと少しは良くなってくれているのでは、と密かに期待しておりました。しかし8月の終わりの検査で血液検査の数値が悪化しているとのこと。まだ菌は出ていないが抗生物質の投与が始まることになりました。

昨年と一昨年は施術の結果も悪くなく、少々いい気になっておりましたが、今年は週一回10年近く定期的に来てくださっていた方が乳がんと診断され手術を受けることになったり、上記のように私を信頼してきてくださっていた方々の期待の応えられなかったり、と自分の本当の実力を思い知らされた年でありました。

もっと患者さんの身体が分るようになりたいです。



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# by kaiondo102 | 2016-12-29 01:16 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(0)

取捨選択

かれこれ10年弱いらしている現在60過ぎの男性、そもそもの来院は膝の痛みからでした。ですがそれからご両親を見送られてすぐうつになり、体重が激減、疲労感も強く、ふらふらになってしまいました。しばらくすると咳が始まりました。最初はマイコプラズマ肺炎と診断されたのは今から3~4年前のこと。その当時施術はしましたが、何をやっても変化がありません。一度オステオパシーのリンパポンプをやると咳が止まらなくなってしまったこともあります。

奥様がその後体調を崩しその看病もありここ数年いらしておりませんでしたが、今年のはじめからまたお願いしたいということで奥様と二人で来院され始めました。聞くとうつは大分回復したが身体のあちこちが痛い、そして咳も相変わらずとのこと。最初はマイコプラズマ肺炎だった診断は現在は咳喘息と言われているおっしゃられます。ご本人は咳は私の施術に期待はしておらず、身体のあちこちのコリと痛みを何とかして欲しそうでしたが、リベンジと思い私は密かに咳をなんとかしようと思い施術を開始しました。

施術はD3,と深谷喘息点をゆるめ骨盤と背骨、あおむけで骨盤、帯脈、瘀血、副腎、中脘、期門、免疫という感じ行いました。咳の患者さんに使うような太谿や公孫は深呼吸をしてもらうとすぐに咳き込むので使いませんでした。気になるのは息が吐けないこと。吐こうとするとすぐにゲホゲホします。胸郭が吐く息に合わせて縮みません。この胸郭が収縮することを目標にしました。

数か月これで施術するも全然変化しません。毎週毎週お腹の圧痛をとりますが、相変わらず咳は出続けます。夏になり冷房があちこちで入り始めるとさらに悪化します。仰向けの状態で咳がひどくなりますが、咳が止まらないことも度々ありました。

いい加減お腹の圧痛をとっても全然変化しませんし、私も咳は諦めモードになってきて夏を過ぎたころからお腹の圧痛をとるのをやめてしまいました。その代りあまり時間も手間もかからない火穴の圧痛だけは取るようにしました。然谷、大都、魚際、労宮と息が吐けないので公孫だけは圧痛をとるようにして、あとは背骨と骨盤と帯脈、頸椎、頭で終わりにしました。施術の時間も減ります。咳の改善も私の中ではあきらめてました。

そんな施術を数か月続けるとふと胸郭の動きが吐く息に合わせ少し収縮するようになってきた感じがします。仰向けになったとき、咳が出ることも減ってきました。患者さんも最近咳が以前ほど出ないので苦しくない、とおっしゃりました。さらにそれから数か月経ちますが、以前のように気管支が裏返るような咳はほとんど無くなりました。夏前を10とすると3くらいに咳の頻度が減ってきた感じがします。ご本人も最近はよく夜も眠れるようになったと嬉しそうに報告してくださいました。

腹は生命の元なり、故に百病はここに宿る、という言葉がありますように、日本の漢方でも鍼灸でも経絡指圧でもお腹をゆるめることが治療で重要視されます。私もそれにならって長野式を学びお腹の圧痛をとることにここ10年以上一生懸命になっておりました。お腹を改善させることこそ患者さんの身体を治癒に導くことが出来ると信じて参りました。

しかしここ一年ほど実はお腹をゆるめなくても人様の身体は改善するのでは、という思いが少しずつ自分の中で膨らんできました。整形外科的疾患には今年になってからお腹を緩めることはほとんどなくなりました。腹痛や生理痛、咳といった身体の中の問題もお腹の圧痛をとっても改善しないことも度々経験し、逆に火穴をゆるめたりした方が効果的なことも多々経験しました。さらには内臓は私があれこれお腹の圧痛をとるよりも、横隔膜がしっかり動いて呼吸によってしっかりとマッサージされた方が実は身体にとって自然で良いのかもしれないという気もしてきました。さらに出来る限り施術の手数は少なくしていった方が身体は治るのではないか、という気もしてきております。

そんなことを仲間内の勉強会で話をすると、野口先生は大人は手足を使った方が効果的であるとおっしゃっていたという話を仲間から聞きました。経絡治療でも五行穴といって大事なツボは手足にあり、お腹や背中の募穴や兪穴といったものは補助的に使うという話も聞きます。

長野式を学ぶことによって自分がここ10数年追い求めてきたお腹の圧痛をとることこそ患者さんの改善につながるというこれまでの路線を変更するのは勇気がいることであり、10数年かかってようやく自分が思っているほどお腹をゆるめることの必要性が少ないという事実に向き合うのは正直残念でもあります。ですが手数も減るし時間も短縮できるのでちょっとホッとしているというのも事実であります。

でも改めて施術は刻々と変化していくな、と思わされた今年の年末でありました。

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# by kaiondo102 | 2016-12-21 01:41 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(2)

頭痛の症例

コンピューター関係のお仕事をされている30代の男性、肩と首のコリ、頭痛がするのでなんとかならないか、ということで来院されました。伺うと肩と首の凝らない日はなく、お昼すぎになると毎日頭全体が締め付けられるように痛くなるそうです。寝ても治らず何日か頭痛が続くこともあるとおっしゃられます。

コンピュータを一日中みているので肩と首のコリをとればよくなるかなと思い施術を始めます。いつも通り骨盤と背骨を調整、あおむけで骨盤と帯脈を調整、肩コリをとっていきます。肩井、肩甲骨の小腸経エリア、魄戸エリア、膏肓エリアの圧痛を左右誇張法でとり、C2と頭頸部の圧痛をサン竹でとります。頸椎と後頭骨、頭頂骨を調整、それで初日は終わりました。

施術後は肩も首も頭も随分軽くなったけどまだ締め付けられる感が残るとのこと。奥さんとまた一緒に三週間後に来院されることになりました。

三週間後に2回目の来院、どうでしたか?と伺うとまたこの一週間くらいコリと頭痛が戻ってきたけど、締め付けられる感はずっと変化なかったそうです。ただ奥様曰くイビキがやはり2週間くらいなかったそうです。

また1回目と同じように施術しましたが、肩と首は楽になり頭痛もかなり楽になるそうですが締め付けられる感は変化ないそうです。

3回目の施術の時も締め付けられる感は健在でした。肩と首を緩めても良くならなかいので、もう一度どの辺が締め付けられるのか伺うと、初回は頭全体とのことでしたがここ最近はおでこから後頭部にかけてとおっしゃいます。そこで前回と同じ感じで施術し、おでこから後頭部は膀胱系なので最近はやりの指ひねりを行います。頭を持ち上げてみていただくと後頭部から首にかけて重さが感じられるそうです。そこで小趾を左右ひねりやすい方にひねりしばらくキープ。もう一度頭を持ち上げていただくと「全然変化なし」。もう一回ひねって頭を持ち上げてもらうも、変化なし。

中極かなぁ、と思い中極をぐっと押さえると「うっ」とかなり痛そうです。旋機を刺激すると中極の痛みがとれます。中極の痛みが無くなったところで、しばらく指でポンピングを行います。10秒くらい行ったところで頭を持ち上げてもらいます。すると持ち上げやすいとのこと。締め付けられる感も減ってきているそうです。またしばらくポンピング、頭を持ち上げてもらうを2回くらい繰り返すと頭が今までになく軽くなり、締め付けられる感もなくなったそうです。

そのまた3週間後にいらっしゃいましたが、ここ4~5日でまた頭の重い感じと締め付けられる感が出てきましたが、依然より全然楽だそうです。

今までは中極は子宮と膀胱系と後頭骨の関係で女性メインでこのところ使っておりましたが男性にも効果がありました。

フォッサム先生は頸部の筋膜は後頭骨から脊椎の前を通って仙骨まで伸びていると昨年のICOのカンファレンスの時におっしゃっていました。この中極のポンピングは経絡的には膀胱系のリリースに繋がり、筋膜的にはその仙骨から後頭骨に付着する筋膜の連続体へのリリースになるのかもしれません。

まあ難しいことはわかりませんが、男性にも中極が効果があるかもと知った良い症例でありました。

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# by kaiondo102 | 2016-12-15 00:39 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(0)

筋膜ー経絡ー指ひねり

四十肩の方が何人かいらっしゃっております。以前は全く歯が立たなかったのですが、最近は一回の施術で確実に改善してくださるため(もちろん一回で治るということはなく、次の来院時にはかなり戻りますが、一回の施術ごとに少しずつ改善していきます)、ようやく私も安心して施術をさせていただいております。

基本的にはいつも通りうつ伏せから骨盤、背骨と誇張法っぽく施術、あおむけになってもらってもう一度骨盤。帯脈はかなりしっかりとって健側の肩を軽くやったら患側の肩へといきます。

患側の肩は仰向けの状態で痛い動きを確認してもらいます。万歳してもらったり、軽く腕を開いて肘を90度に曲げ前腕を倒して内旋、外旋というのでしょうか動かし痛みを確認してもらいます。あとは反対の肩に手を回してもらうこともします。その時にどこに痛みがあるか聞きます。肩の前、外側、後ろのどれかが痛いとおっしゃいます。

とりあえず肩甲骨回りの圧痛を全部とっていきます。誇張法の肩関節の操作で肩甲骨の小腸経エリア、魄戸エリア、膏肓エリアの痛みをとってここで一度肩を動かしてもらいます。軽い肩の痛みであればこれでほとんどとれますが、そうでないのはまだ痛みます。次に肩鎖関節の調整をします。これも上手くいけば相当痛みが楽になるはずです。ですがまだ残っている場合にはその痛むところをもう一度確認します。そして肩の前が痛む場合には肺経と大腸経のエリアですので、まず拇指の関節を動きやすい方に捩じります。しばらく捩じって動きがよくなったらもう一度肩を動かしてもらいます。これでまだ残っているようであれば今度は人差し指を捩じります。

肩の外側が痛い場合には三焦経ですので薬指、肩の後ろが痛い場合は小腸経ですので小指を捩じります。中指は心包経に当たりますが、腕の内側から腋下に入りますが、ここが痛いという方はまだお会いしたことはありません。ですが肘を直角に曲げて前腕を外に倒したときに三焦経ラインか小腸経ラインが痛みますが薬指や小指をやっても痛みが残るときがあります。その時は中指を捩じってみるとかなり痛みが軽減すると思います。

軽減の度合いが一関節を捩じるだけで今一つの時は第二関節、第一関節と全部捩じってもよいでしょう。また拇指を捩じって示指を捩じったらもう一度拇指に戻るとまた動きが悪くなっていますのでもう一度拇指、示指という感じで痛みの軽減度合いがすっきりしないときは何回か往復することもあります。

だいたいこれくらいやれば施術前よりは随分変化してるはずです。そしたら今度は座っていただいてもう一度腕を動かしてもらいます。すると仰向けの時は痛みが随分楽になったはずなのに、だいたい「やっぱ痛い」とおっしゃられます。

そうしたら大転子ラインから凸凹操作を行います。大転子をやったら肩を動かしてもらいます。次に帯脈エリアの凸凹、胸郭の凸凹をやるとそのたびに腕の動きがよくなってきます。最後は下部頸椎の凸凹をやるとここで随分腕の動きもよくなり、こちらも満足して施術を終えることができます。

もちろん次に来たときは肩の痛みも動きもまったく元通りということはありませんが、相当戻ってきていると思いますが、それにもめげずにあと何回か同じことを繰り返しますと、初来院の時よりは随分肩の動きも痛みの度合いも減ってくるはずです。

以前は雑巾絞りをやっていたのですが、指ひねりだけでも最近は十分な感じがします。なぜ指を捩じるだけで効果があるのでしょうか?最近、筋膜がブームですが指をひねるだけでも肩の筋膜にアプローチできているのでしょうか、あるいは経絡、それとも経筋といわれるものに影響があるのでしょうか?色々自分で工夫してやってそれが効果的なのは本当に施術の醍醐味でありますが、なんで効果があるのか、どう解剖学的に生理学的に作用しているのかさっぱり私にはわかりません。時折私のやっている技法がなんである程度効果があるのか、本当に教えて頂きたいことがあります。

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# by kaiondo102 | 2016-12-01 01:13 | 経穴 | Trackback | Comments(4)

腎ー喉ー然谷

この秋は非常に風邪を引いて来院される方が多く、私も楽しく施術させていただいておりました。こういった手技や鍼灸による風邪の施術は、もちろん一回ですっきり風邪が治るということはありませんが、患者さんは確実に身体が良い方に変化しているのを実感されるそうです。だいたいその場で喉の痛みや鼻水、咳といった症状は確実に減りますし、薬を飲んで熱は下がったけど身体がだるい、なんて方にもうってつけであります。

その中で最近面白いな、と思うのは喉の痛みに対するツボの効果です。

以前は臂臑をいうツボをよく使っておりました。これは昭和の名灸師、深谷伊三郎先生が喉の痛みに効果があると発見されたツボであります。ですがこの秋はふと然谷を使ってみましたところ、大変効果的でありましたので、ここの所多用させていただいております。

然谷は腎経の火穴です。長野式では腎経上に何か炎症や痛みといった症状があったら然谷に圧痛があり、それを復溜と陰谷というツボでその圧痛を消していきます。ですが手でやるときは直接、然谷の圧痛を消してあげても効果があるようです。

然谷はちょうど土踏まずのところにあるツボです。松本先生はここを押すのではなく擦るような感じで触診します。ということはかなりツボの大きさとしては広いのかもしれません。親指二本分から三本分くらいに広いことがあるように思います。

まず患者さんに喉の痛みを感じてもらいます。何もしなくても痛いか、つばを飲むとさらに痛いかを伺います。次に私は拇指に一番近い所をぐっと押さえてみて圧痛があればそこからとっていきます。とりかたは皮膚に自分の親指を皮下組織の水圧を圧迫する感じで圧定します。しばらくそのままにしておいて(5~6秒)もう一度ぐっとそこを押さえてみます。するとうまくいけばかなり圧痛が減っているはず。そのまままた同じような圧で圧定します。また5~6秒経ったころにぐっと押さえると然谷の圧痛が無くなっているか、さらに減っているはずです。まだ痛みがあれば無くなるまで続けます。ここで一度患者さんに喉の具合を聞いてみてください。きっと楽になったとおっしゃられるはずです。さらに指一本分かかとの方に移動して然谷の圧痛を確認し、圧痛があればまた同様にそれをとっていきます。だいたい指2本、ないし3本分の圧痛をしっかりとると喉の痛みが大幅に軽減、あるいはその時点ではゼロになります。

勿論、然谷の圧痛取りに自信がない場合には足の小趾を捩じりやすい方に捩じってみて喉の痛みが変われば、それでも良いかもしれません。腎経は足底の湧泉というツボから始まりますが、実は足の小趾の内側から本当に始まる、という説もあります。ですから足の小趾を捩じっても腎経に刺激が行き、喉の痛みに変化が感じられるのでしょうか。

最近はお腹や背中の圧痛をとるよりも、手足のツボを使ったほうが内臓への影響が大きいように感じます。やはり経絡治療でいう五行穴が重要だというのは本当なのかもしれない、と強く実感します。

先日、フォッサム先生のモダンなオステオパシーの通訳をして、解剖生理と最新研究に基づいたその最先端度合に感動しましたが、やはりこの古臭いけどものすごく効果のある経穴も良いな、とあらためて思います。

でも手技でツボを積極的に使っている先生って、一体どのくらいいらっしゃるのでしょうか???



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# by kaiondo102 | 2016-11-25 00:49 | Trackback | Comments(2)

フォッサム先生セミナー終了!

先週末、本当に開催できるか不明だったJACOの国際セミナーが無事開催され、大成功の裡に終わりました。今回の先生はいつものクラシカルの先生ではなく、先日も書きましたノルウェーのクリスチャンフォッサム先生。ヨーロピアンスクールオブオステオパシーの副校長、カークスビルでの研究教育臨床に携わり、現在ではノルウェーのオステオパシー大学で准教授をされております。その大学でも研究教育と臨床に携わりながらヨーロッパからアメリカまで、セミナーであちこち引っ張りだこの今最も売れているオステオパスの一人なのかもしれません。


ESO
の副校長をやっているときにそのすぐ近くにワーナム先生の大学があったため、時折訪れてはワーナム先生とよくランチをされていたそうです。それだけでなくロバートフルフォードを始めとするアメリカの有名なオステオパスはほとんど逢ったことのある、オステオパシーの全てを知るのではないか、という物凄い先生であります。


今回のセミナーではオステオパシーの哲学と歴史から話が始まり、呼吸と循環を基本としジンクの筋膜理論というのを使いながら、4つの隔膜の診断、そこから導き出される治療法、それぞれの隔膜へのアプローチ、リンパの解剖・治療などなど、
3日間で講義も実技もみっちりとやってくださいました。


とにかくすごかったです。オステオパシーだけでなく解剖生理も含め、答えられないことがありません。私が合間に個人的に疑問に思っていることを質問すると、その答えと共に、「この本を読んでみると良いよ」とか、「それは論文があるからあげるよ」と参考資料まで教えてくれます。膨大な知識が頭の中に入っています。オステオパシーの成り立ちはその当時のアメリカの歴史を参考にしながら、ご自身の考えも併せお話されておりました。その時には必ず年号つきです。オステオパシーの歴史だけではありません、講義の時にはその事柄が発表された年と論文作成者の名前が時系列で内容も含め出てきます。それも資料を見ることなしにです。頸部と神経、脳の解剖学的繋がりについても、さーっと板書してがーっと説明していきます。それがまた滅茶苦茶分かりやすいのです。オステオパシーの技法が解剖学的にも生理学的にもどのような作用を身体にもたらしているかとてもイメージしやすい講義をしてくださいます。


実技の時間も沢山ありました。骨盤から脊椎、胸郭出口へのスティルテクニック、頸椎、頭蓋底の治療、リンパへのアプローチ、腹部への治療法などなど色々なテクニックを披露してくださいました。講義と同様、実技も大変わかりやすく解説してくださいます。さらにその前の講義で十分詳しく解剖生理を説明してくださっているため、テクニックのイメージが大変しやすかったです。


さらにはとても熱心です。質問したことには一生懸命答えてくださり、実技の時は時間が許せば一人ずつちゃんと触ってくれます。途中で会長への治療が突然始まったり、最後はしっかりとデモ治療を見せてくださり、手抜きは一切なしの
3日間でありました。


英語のスピードも早く、微妙にノルウェー訛りが入る為、私の耳に慣れるまで少々大変でした。また、一応用意はしたつもりだったのですが、それでもまだまだ知らない解剖用語が出てきて訳に苦労しましたが、先生の講義の進め方が非常に良い為とても通訳がしやすかったです。


予想いじよ素晴らしい内容でしたので、参加者の先生方からもフォッサム先生をまた呼んでほしいというリクエストがありました。理事の面々も同意見でしたので交渉してみたところ、是非また来日したいということになりました。今後のテーマは色々ありましたが、覚えている所では全体治療、局所治療、発生学と筋膜、頸椎とアジャストなどなどオステオパシーのありとあらゆる領域を網羅した内容でした。さらには先生が実力、人格ともに兼ね備えている臨床経験
46年の手技だけでやっているアメリカのオステオパスまでご紹介くださいました。


今後、日本クラシカルオステオパシー協会がどのように変貌していくか分かりませんが、もしかしたらクラシカルもモダンも臨床、学術両面最高峰のオステオパスから両方学べる協会になるのかもしれません。


いやあ楽しみです!!


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# by kaiondo102 | 2016-11-17 01:07 | セミナー 海外 通訳 | Trackback | Comments(2)