日々、治療雑感


均整法、長野式、オステオパシーを学び開業している一治療家の雑感
by kaiondo102
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最も良いオステオパシーの治療とは

定期的に来てくださる患者さんとは本当に長いお付き合いになることがあります。そうすると色々な人生模様を伺います。人生とはままならないもので、何でそこまで不運が続くのだろう、こんなに真面目に生きているのに何でこの患者さんがそんな目に逢わなければならないのか、真剣に私自身が考えてしまうこともあります。

病気で高校時代を棒に振り、何とかは入れた大学はこれまた病気との闘い。いわゆる青春時代は送れず、また病気のせいでまともな就職活動は出来ず、自分で芸術関係の仕事をすることに。少しずつ体調は改善してきましたが、その間は世間でいるプータローのような状態。病気がなんとか良くなった所でようやく得た芸術関係の仕事。本人もようやくこれから、という状態が数年続いたところで、あと数か月に打ち切りに。もちろんその後の事はまったく目途がなく、また一からやり直しです。

両親とも不仲で子供の時からヒンヤリした家庭環境。だれにも相談することが出来ず、ひとりぼっちです。折れそうな心で何とか残り数か月の仕事をこなさなければなりません。そしてその仕事が終わったら、その心はどうなってしまうのでしょうか?

こんな患者さんに私は何と言ったらよいのでしょうか?どうその折れそうな心を支えていったらよいのでしょうか?そもそも何故、こんな目に逢わなければならないのでしょうか?神様は本人が乗り越えられない試練は与えない、禍福はあざなえるが縄の如し、なんて良く言われますが、そんな励ましなんてその患者さんの10数年を知っている私は口が裂けても言えません。

そんな人生の歯車が狂いまくっている患者に出来ることは私にはありません。只、ポツリポツリと出てくる言葉に耳を傾け手を当てるだけです。そんな時ふと”the best osteopahthic treatment consists solely of embrace and caress"というジョンワーナム先生のお言葉が頭に浮かびます。ですが果たして自分がそれをどの程度出来ているのでしょうか??



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# by kaiondo102 | 2018-04-06 23:08 | Trackback | Comments(2)

子供の友達のぎっくり腰

先日のこと、次男から突然仕事中に電話があり何だろう?と思って出てみると、友達がぎっくり腰になってしまったとのこと。連れて行ってよいか、とのことなのでその日の夜に来てもらいました。

ぎっくり腰の彼は次男と同じ20歳。その前日のアルバイト中にお米が入った箱を持ち上げた瞬間、腰に変な音がしてそれから立てなくなりました。その日はしばらくバイト先で座らせてもらい、何とか帰宅したそうです。確かに歩くのも変ですし、前屈が全く出来ません。そこで早速施術を始めました。

痛い所を聞くと、ちょうど仙骨を指します。軽く上から圧迫すると「いたっ」。いつも通り骨盤と背骨を整えます。もう一度仙骨を押すと「痛くない!えっ~」と滅茶苦茶喜んでくれます。仰向けになってもらいましたが、寝返りを打つ時はまだ痛みが全然あります。骨盤と帯脈を調整します。帯脈をぐっとつかむとその痛さに笑いが出てしまうそうです。笑っても腰に響くそうです。

最初左の帯脈の圧痛をとり、右の帯脈の圧痛をとると笑っても腰に響かなくなります。左右の肩甲骨を軽くゆるめ、首と頭を整え起き上がってもらいます。するとまだ起き上がる時に痛みます。そこで横向きになってもらいます。この時もまだ痛みますので、なんちゃってAKAをまず右側の仙腸関節、そして寝返りをうってもらって左側の仙腸関節にやり、もういちど寝返りを打ってもらうと「あれ~痛くないです!!」。

ここで一度起きてもらうと、歩くのはずいぶん楽になり、前屈も少しできるようになりましたが、まだ痛みます。そこで座位で凸凹と誇張法を行うと、さっきよりも全然前屈が出来るようになりました。

彼の話を聞くと、それまでに数回ぎっくり腰をやって、近くの整骨院に行ったけど全然治らなかった、一回でこんなに痛みがとれた、不思議だ、魔法だ、お前の父ちゃん凄いな、と一緒に来た次男に向かいべた褒めでした。

帰りがけに靴を履こうとすると、自然に前屈出来るので「あ~さっきはこんなこと出来なかったのに!!」とここで最後に一発ダメ押しで喜んでくれました。あともう一回来てもらいましたが、施術が終わると痛みもゼロになり、またさらに大喜びして帰っていきました。

若い子に素直に喜んでもらえてとてもおじさんとして嬉しくなる症例でした。あ~楽しかった!

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# by kaiondo102 | 2018-03-29 23:58 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(0)

クラシカルオステオパシーから教えてもらったこと 2

ここ最近、花粉症の子供たちの施術をする機会が増えております。だいたい2歳くらいから中学生くらいまでの子に来てもらっております。この花粉症、やってみると意外と良くなりやすい不調でもあります。

子供たちに行うのはだいたい同じで、背骨の脇を上から下に指圧していく抑制技法を行い、あとは腹部と胸部のリンパポンプ、そして頭部と顔面を少し触って終わりです。一回目の施術で結構症状は軽くなります。特に目がかゆかったり鼻が詰まっていたりしても、腹部のリンパポンプをやっているうちにそれらの症状が楽になっていきます。

最近あらためて思いますが、クラシカルの技法は本当にシンプルですが、非常に高い効果があります。背骨の脇を拇指で指圧していく抑制技法なんて一見どこでもやっている技法です。マッサージ屋さんでバイトしてさんざんこの母指指圧をさせられた私にとって、これほど嫌なテクニックはありません。バイト時代はこんなことやって気持ちよいだけで肩こりや腰痛が治るわけでもなく何の為にやっているか意味不明であっただけでなく、親指は痛くなるしで一番やりたくない技法でありました。

しかし、尊敬するクリスキャンベル先生のお話とその臨床を拝見し、先生ご自身がこの抑制技法を多用されてました。またワーナム先生も赤ちゃんにまで使って高い臨床効果を挙げていた、という事実もあります。きっと何かあるのだろう、ということで自分でも嫌々施術の中で取り入れてみました。

すると、患者さんが受けていて気持ちよくリラックス効果が高いだけでなく、様々な不調に対して効果的なことが実感させられました。やはりクラシカルで言うようにこの技法は自律神経を安定させ、全身の血流を改善させることが患者さんの諸症状の改善から自分でも実感することが出来ます。

やはりシンプルイズザベストでございます。抑制技法にしろリンパポンプにせよ、やっていることは本当に単純です。しかしなかなか薬が効いていない花粉症だけでなく、様々な不調に絶大な効果を出すことが出来ております。

日本クラシカルオステオパシー協会の元理事のI先生が「クラシカルはスルメみたいなもんだね」と以前おっしゃられていましたが、本当にその通りであります。ようやく私もこのスルメのおいしさを最近毎日のように噛みしめることが出来るようになりました。

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# by kaiondo102 | 2018-03-15 00:48 | オステオパシー | Trackback | Comments(2)

クラシカルオステオパシーから教えてもらったこと


クラシカルオステオパシーとお付き合いするようになって10年近くになります。このブログでも何回か書かせていただきましたが私には最初このクラシカルオステオパシーがさっぱり理解できませんでした。身体をくるくる回してゆらゆら揺らしてボキっとやって「はい終わり」。もっと神秘的なテクニックに憧れた私は正直がっかりした覚えがあります。

しかし日本クラシカルオステオパシー協会の通訳として再びクラシカルとのお付き合いが始まりました。国内外のセミナーで通訳をやり、資料を翻訳しているうちにだんだんクラシカルの良さが分かってきました。そしてクラシカルを見直すことによって自分のそれまで学んできた技法を一つにまとめることが出来ました。クラシカルに会えてお付き合いがここまで続いたのは、本当に幸運なことでありました。
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その中で最近クラシカルからヒントをいただいたのは技法の流れの順番です。クラシカルオステオパシーは身体調整というだいたい20分くらいで終わるルーティンを中心に構成されています。患者さんは仰向けで右の足から治療始めます。右の下半身、上半身、左下半身、上半身からそこからすぐに頸部と頭部を治療します。それが終わるとうつ伏せになっていただき左半身、右半身を治療し最後にボキっとやって終わります。

私がクラシカルのルーティンで理解できなかったのは、この頭部の治療がルーティンの早い段階で出てくることです。均整法では頭部や頸部はどちらかというと施術の最後の方でやる、と学びました。どうしてか、と言いますと均整法の創始者が、現代は頭が疲労する時代なので、身体を落ち着かせてから頭を最後に落ち着けさせる良い、ということを確かおっしゃっていたからです。自分の施術も頭部を最後にずっとしてました。

ですがこの数か月、なかなか膝や肩などの四肢の痛みが良くならない方に対して、ふと思い立って頭をやってから痛い所を施術してみました。すると不思議なことに頭を施術した後に四肢の痛みをチェックすると頭を治療する前より痛みが軽減しているのです。

どうして頭を治療すると痛みがあんなに軽減するのでしょうか?最近出ている理論には慢性痛は脳に痛みが記憶されている、あるいは脳の一部が慢性痛の患者さんは委縮している、というものを良く伺います。その為に腰痛患者さんにうつ病の薬を処方することもある、と聞きました。また松本キー子先生は頭部のDLPFCという部分に近いツボに鍼をすることでこの部分の血流を改善させて慢性痛に著効を上げている、という報告も以前、鍼灸の専門誌に出ておりました。また長野式の長野潔先生は頭部瘀血の治療は肩関節痛に効果がある、ということをおっしゃられ、私も以前それをやり効果を感じておりました。
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ということは頭を先に施術することによって何らかの刺激が脳の痛みに関係する部分に入って、それが落ち着くことで四肢の痛みが軽減されるのでしょうか?そしてそれをクラシカルオステオパシーのルーティンを現在の形に完成させたジョンワーナム先生はご存知だったのでしょうか?クラシカルの奥深さをまたまた見せていただきました。

今持っているものを徹底的に見直すことで新しい閃きを得ることが出来ます。そんなことを感じた10年目になるクラシカルとのお付き合いりました。

お知らせ・・・日本クラシカルオステオパシー協会ではファンデーションコースを東京で開催することを予定しています。それに先立ち紹介せみナーというのを開催しております。クラシカルがどういったものかご説明させていただき、実際に少しだけ体験していただくものです。次回は3月25日の日曜日、午前十一時から十二時半まで予定しております。参加費は5000円です。一応私の施術所でやりますので、参加ご希望の方は私のアドレスkaiondo102@yahoo.co.jpまでご連絡ください。

またファンデーションコースの詳細は日本クラシカルオステオパシー協会のHPに出ております。リンクをどう貼ってよいのか分からないので、すみません。お手数ですが直接そっちを見てみてください。

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# by kaiondo102 | 2018-03-01 23:23 | オステオパシー | Trackback | Comments(0)

凸凹操作を考える

自分でふと思いついた技に効果があるととても嬉しいものです。今まで色々試しては上手くいったりいかなかったりですが、その中でも特に効果があるな、といつも感じるのが凸凹操作です。

ある時うつ伏せになった患者さんの体をみているとなんか左右対称ではありません。左側の胸が凹んでいたり、右側が凹んでいたり。その凹んでいるところを押さえてみるとあら不思議、関節の動きが良くなったり、圧痛がとれたりすることから色々模索してこの凸凹操作が今に至っております。

でもなんでこの凸凹操作が効果があるのかさっぱり分かりません。ですがとにかく効果は抜群なのです。施術が終わって最後まだ腰や首が痛かったり膝や肩の具合が悪い時があります。こういう時にそのまま帰っていただくのはこちらとしても忍びないものです。そこで身体の凹んでいる所に手を当てるとあら不思議、それまでの痛みが無くなったりあるいは大幅に軽減します。そうすると私も自信もって「今日はこれで終わりです」と言って終わることが出来ます。ですが何故これに効果があるかずーっと分かりませんでした。

そんな時、ある方が寝違いで来院されました。ある日目覚めたら首が動かなくなって、一週間経ってもまだ少ししか痛みは軽減しないということでした。首は前後左右回旋、どれも痛みます。特に痛む所は首の中ほどC3~5当たりです。

いつも通りうつ伏せで骨盤と背骨を調整、仰向けで帯脈の圧痛をとり首の下から手を差し込み一個ずつ頸椎を押さえてみました。するとC4
を中心にC3とC5に圧痛がありました。ちょうどここは横隔神経に関係するところ。ということで一度深呼吸をしていただきました。すると右胸が開かない感じがする、とのこと。実はこの患者さん数年前に肺がんの手術をしており、そのあと少ししてから私の所に通うようになりました。隔週の施術を続けること数年、それまでは呼吸の度に右の胸が引き連れた感じがしていたのがいつの間にか無くなりました。ですが、久しぶりにその感じがするそうです。

「なんかあったんですか」と聞くと寝違える前はインフルエンザに罹っていた。あと家でも心配事があるそうです。

そこでC4を押さえながら右の横隔膜らへんを押さえると頸椎の圧痛がとれました。

座ってもらうとずいぶん楽に首が動くようになりましたが、また左向いたときと前に倒した時に痛みます。そこで凸凹の登場です。身体の凹んでいる所に手を当てること3か所。もう一度動かしてもらうと「あー痛くない!!」とのことでした。

この寝違いの施術をして思ったのですが、もしかしたらこの凸凹操作は横隔膜や骨盤隔膜、あるいはシブソン筋膜といった所謂ジンクパターンの調整をしているのかもしれません。特に肋骨の凸凹を行うと身体の芯まですーっと抜ける感じがします。きっと横隔膜の変位がこれでとれ、横隔膜に付着する色々な筋肉、筋膜がそこから影響され、身体あちこちの関節の動きまで改善されるのかもしれません。アキレス腱の痛みから足底痛までこれでとれるので身体の繋がりを改めて感じさせられます。

ほんとに凸凹で横隔膜の調整になっているかよくわかりませんが、自分が思いついた技法の作用機序を少しだが掴めたかもしれない施術でありました。



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# by kaiondo102 | 2018-02-21 23:19 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(2)

フルフォード先生のテクニック 3

フルフォード先生の三角形の話を思い出して、最近色々さらにやっております。

50代女性、左手の平が右手と比べ手袋をしているような感じがして、左右同時にぐ―パーしてもらうと左が圧倒的に握りつらく、そして遅いそうです。ということで肘を直角にして力を抜いてもらいながら手首を持ち上げるとすーっと腕の角度が開きます。そこでぐーぱーしてもらうとさっきよりスムーズに握れます。その角度(だいたい体幹にたいして45度くらい)前腕と手首の雑巾しぼりをして腕を身体の横に戻してぐーぱーさせると、中指から手の平にかけてしびれ感が残ります。そこで今度は中指を軽く持ち上げ腕が開く角度にしたら、そこで中指を誇張法。腕を戻してもう一度ぐ―パーすると「右とおなじに握れる」。

40代男性、歯医者さん。左の中指の第二関節が腫れ、握ると痛みます。治療中とてもつらいそうです。年末に一回来院、その時から比べると半分くらいに痛みが減ったそうです。腫瘍と疑われ検査を受けるもその疑いは無くなったそうです。

この方も同じように左手の中指を痛くないようにもって腕を開きます。その角度でぐ―パーしてもらうと先ほどよりも痛くありません。その角度で誇張法的に調整、腕を戻してぐ―パーするとさらに楽に握れます。中指は心包経、まだ第二関節を摘まむと痛みがありますのでだん中に片手を当てると摘まんでもいたくありません。痛むところを探しながらその都度だん中で痛みをとりますと、「あー本当にらく」。

右手の第二~第四指がしびれる70代の女性。その三本指を把持して持ち上げて角度を決めます。その角度でぐ―パーするとやはりしびれがかなり軽減します。そのままその三本指を誇張法で操作、腕を戻してぐ―パーしていただくと「しびれが減った」。来た時よりも半分くらいに減ったそうです。

脚の親指が外反母趾っぽく痛む20代の男性。左足親指を把持して持ち上げると足の角度が広がります。その角度で親指を曲げるとさっきより痛くありません。その角度で誇張法。もう一度足を戻して動かすと「痛くない」
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どうやら四指の末端は腕や脚の角度を開いていくとそれだけでもしかしたらフルフォード先生のおっしゃる三角形の効果が出るのかもしれません。関節を動かしたときの痛みがそうすると軽減するだけでなく、ツボの圧痛もずいぶん減ります。不思議です、この三角形。でも良く考えたら均整法でも同じことをよくやっているですよね。腕や脚の角度を開いたり、肘や膝を三角に曲げて体形をとってから治療、なんてことも。

ベルリンまで行って改めて均整法を見直すことになってしまいました。

この三角形、身体で角度をとるのも良いですが、私のように治療ベッドが狭い場合はなかなか三角にしにくい場合があります。こういう時は身体はそのままで、術者の視点を身体上でも空中でもよいですから三角形の頂点に持っていき合わせるだけでも効果がありそうです。がこういう摩訶不思議系は嫌なので、これからしばらく研究いたしますが、このブログでは報告いたしません。

このフルフォード先生のテクを教えてくれたジョーダン先生、こんど来日してワークショップを開かれるそうです。どんな発見、温故知新があるか今から楽しみです。

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# by kaiondo102 | 2018-01-31 23:38 | Trackback | Comments(0)

フルフォード先生のテクニック 2

篩骨と仙骨のテクニック以外に最近実験し始めたフルフォード先生のテクニックは三角形を応用したものです。ワークショップでジョーダン先生が教えてくださったのはこの三角形というのは不思議な力があることは昔から色々と言われており、フルフォード先生も特に関節を三角形にすることによって治療をしていた、とおっしゃられていました。

この三角形、不思議です。私は患者さんの身体を診るときは三角形と丸で何となく診ておりましたが、上手く施術には応用できておりませんでした。

しかし深谷灸の深谷伊三郎先生も澤田健先生も治療点は三角形に現れる、とその著書に書かれておりますし、均整法の亀井先生も身体を三角という話は読んだことがありませんが、よく45度の角度に身体を合わせるなんておっしゃられていたようです。
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ベルリンからの帰国後しばらくこの三角関節治療を使っていたのですが、誇張法的な操作の方が効果的な気がしてすぐにやらなくなってしまいました。ですが、これだけ偉い先生方が三角というので、何かあるのかなと思いまた日々の臨床で使うことにしてみました。

60代後半の女性、左ひざの痛みを訴えております。全身を施術後に膝を見ますとパトリックテストの時に膝の内側が痛みます。そこで膝を立てて三角形を作り、膝のお皿に片手を当てました。フルフォード先生はそのまま膝が内側に倒れる感じがするまで手を当てていた、とジョーダン先生が確かおっしゃっておりましたが、私は膝で足先を固定し片手は膝のお皿、もう片一方の手は大転子に当てました。すると何となく大腿骨がぐーっと手の下で捻じれる感じがします。その捻じれのサイクル3回感じたらもういちど膝を見ます。するとパトリックテストをやっても「痛くない」。

以前このブログでも螺旋、活元操作を書かせていただきましたが、もしかしたらその螺旋の動きを感じるときはその部位を三角形にしてみると良いのかもしれません。

とはいえ、三角形は手足以外の場所ではどうやって作っていったらよいのでしょうか?体幹部はどう三角形を応用すればよいのでしょうか?
謎が深まります。

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# by kaiondo102 | 2018-01-24 23:13 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(0)

リウマチと椎間板ヘルニアの施術

昨年末の最終日の最後の方は十二歳のリウマチの男性でした。といっても人間ではありません。ダックスフントです。飼い主さんからのお話を伺うと、昨年の10月くらいから急に朝固まって動かなくなりました。いつもはとても元気なので朝もすぐに飛び起きて餌を食べるそうですが、全く動けません。20分くらいするとようやく少しずつ動き始め、他の犬が食べ終わったあとにようやく食べ始める事が出来るそうです。1件目の動物病院では原因が分からず、2件目の動物病院で色々調べてリウマチと診断され、今はステロイドを投薬されているそうです。ですが見た目全く効果がないそうです。

ということで早速施術を開始しました。ベッドの上に載せるとしっぽをめちゃくちゃ振って、私の方を見ようと一生懸命です。ですが何とか飼い主さんに反対側からなだめてもらい、施術をします。といっても犬の施術ではいつものことですが、抑制技法しか行いません。

抑制技法とはクラシカルオステオパシーの中のテクニックで、脊柱のすぐ脇をゆっくり指圧していく技法です。交感神経を抑制して全身の血液循環を促進していく技法です。

バタバタ暴れる中、何とか肩腰移行部から仙骨くらいまで3回くらい抑制をしました。次に手の形は同じまま腹部に回した四指でリズミカルに圧迫、リリースをしていきます。この技法はリンパポンプといって免疫力を高めていきます。といってもこの犬の場合、すぐにお腹に力が入る為なかなかポンプを行うことが出来ません。

ものの3~4分くらいの施術でしたでしょうか、あまりにも暴れるので「今日はこのへんで」と終わりにしました。正直治すことなんて出来ないだろうな、と思ってその年の営業を終了して私はそそくさと飲み会へ出かけました。
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年明けにその犬の事を紹介してくださった方がいらっしゃいました。すると開口一番「あの子(犬)物凄い調子が良いんだそうですよ」とのこと。伺うとあの施術したすぐ後に車の中で大量に大を排泄したそうです。それもこんなに小さな身体から出るんだろうか、と飼い主さんも始めてみる量だったそうです。しかもその排便は一回でなく、自宅に帰ってからもう一回それも大量にしたそうです。するとその次の日から見違えるほどに身体の様子が改善したそうです。もう朝も20分動けないこともありません。他の子と同じように楽しく遊べるようになったそうです。

実はこの飼い主さんの他のダックスフントはそれより1年前に椎間板ヘルニアと診断されたことがありました。獣医さんによると、手術しか方法が無く、もし手術しても治るとは限らず治らなければ安楽死、といわれていたそうです。その子にも同じように抑制技法からリンパポンプしか行わなかったと思います。その子はその一回で痛みが無くなったみたいで、それから1年経つ今でもとても元気に他の犬と遊んでいるそうです。

犬の自然治癒力にびっくりすると同時に、クラシカルオステオパシーを改めて知ってよかったと思いました。フルフォード先生のテクニックではありませんが、本当にシンプルな技法で大きな効果をもたらすことが出来ました。

お知らせー東京でクラシカルオステオパシーのファンデーションコースが4月よりまた始まります。計7回のコースでイギリスのクラシカルオステオパシー協会4週間ある大学院教育に準拠するカリキュラムの第一週目にあたります。詳しくは是非、日本クラシカルオステオパシー協会のホームページ、及びフェイスブックページにそのうち情報がアップされると思うのでご覧になってください。それに先立ち1月から3月まで毎月イントロダクションコースといってクラシカルオステオパシーを紹介するワークショップも開催します。一月は1月28日日曜日、午前11時から12時半まで行います。開催場所は大井町にあります私の施術所です。お問い合わせ参加ごきはこのブログをご覧の方は私に下さっても構いません。kaiondo102@yahoo.co.jpまでメールください。





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# by kaiondo102 | 2018-01-17 00:38 | 臨床雑記 | Trackback | Comments(2)

フルフォード先生のテクニック

ベルリンのオステオパシーカンファレンスでのワークショップで学んだのはカウンターストレインのテクニックと呼吸循環モデル、そしてフルフォード先生のテクニックであります。

フルフォード先生のテクを教えてくださったのはその晩年の5年間、フルフォード先生のに師事したジョーダン先生というオステオパスです。アメリカのDOには珍しく、というか殆ど絶滅危惧種となった手技のみでクリニックを開業している先生です。その先生はワークショップでフルフォード先生の学びと思想、そして技術の変遷をお話くださり、いくつかのフルフォード先生が使って、ジョーダン先生も使っているテクニックを教えてくださいました。
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テクニックは幾つかあるのですが、私が昨今自分の施術の中にとりいれて良いな、と思うのが仙骨へのアプローチと師骨へのアプローチです。その他にもトラウマのショックのリリース、大脳鎌の治療、三角形を利用した関節へのアプローチ、あとはインテンションの使い方など学びましたが、色々やりましたが今のところ自分はその仙骨と篩骨に効果を感じております。

仙骨のテクニックはそもそもフルフォード先生がADHDなどの動きが異常に活発すぎる子供に使っていた、というテクニックです。先生が行うと余りにも効果が高く、治療した次の日にはそれまで手の付けられなかった子供が別人のように大人しくなり学校の先生もびっくりするほどのものだったそうです。これは出生時に上手く呼吸が出来なかった子供たちに使っていたそうです。

うちに来る子供たちは特に手の付けられない子はおりませんので、私はそのテクニックを大人にも使って見ました。するとまず脊柱起立筋の緊張が緩むこと、また脊柱上の圧痛が無くなることが分かりました。技法自体は非常にシンプルですが仙骨にアプローチすることで副交感神経が優位になるのかもしれません。また名前は忘れましたが長野式では尾骨の上の経穴は交感神経緊張を緩めるツボであり、また野口整体では尾骨は狂人の調整になるとも言っています。大人でも非常に気持ちの良いテクニックとのことです。長野式で言えば膀胱経への気水穴処置に対応するのかもしれません。

篩骨のテクニックはどんな人に使うのか?とワークショップで質問したところ、顎などを地面や交通事故でハンドルにぶつけ顎から頭部へ向け衝撃を食らった人、と先生はおっしゃっておりましたがもっとそれ以上に適応範囲は広そうであります。

まず顔の形がはっきりと変化します。この篩骨のテクニックと誇張法の上顎骨と蝶形骨のテクニックを行うと鼻筋が通り、顔の左右差が減ります。また鼻に何の炎症もないにも関わらず、鼻呼吸がしにくい方がいらっしゃいますがこの技法を行うと呼吸がしやすくなります。勿論鼻炎の患者さんにも効果的です。

人生に苦しみを感じている人はこの眉間の皺が深いです。松本キーコ先生のお弟子さんの開発されたアキュゾーンセラピーでは眉間のツボを使ってだん中の圧痛をとります。ある有名な先生は眉間の少し上を上印堂としてそこにお灸をすることにより扁桃体の治療になるとおっしゃられています。きっとこのエリアは脳の機能に大きな影響を与える部位であるのでしょう。この篩骨のテクニックはそういった脳に好影響を与えるかもしれません。少なくとも自律神経やホルモンバランスを整えるのには大きく役に立ちそうであります。

この二つのテクニックは非常にシンプルで誰でも容易に使うことの出来るテクニックです。ですが本当の技法というのは非常にシンプルでありながらその効果は大変なものがあるのかもしれません。シンプルイズザベストではありませんが、野口晴哉先生も技はシンプルであればあるほど良い、とどこかでおっしゃられていた記憶があります。この二つのテクニックを使いながら改めてもっとシンプルを目指さなければ、と感じさせられた2018年の始まりであります。

お知らせー東京でクラシカルオステオパシーのファンデーションコースが4月よりまた始まります。計7回のコースでイギリスのクラシカルオステオパシー協会4週間ある大学院教育に準拠するカリキュラムの第一週目にあたります。詳しくは是非、日本クラシカルオステオパシー協会のホームページ、及びフェイスブックページにそのうち情報がアップされると思うのでご覧になってください。それに先立ち1月から3月まで毎月イントロダクションコースといってクラシカルオステオパシーを紹介するワークショップも開催します。一月は1月28日日曜日、午前11時から12時半まで行います。開催場所は大井町にあります私の施術所です。お問い合わせ参加ごきはこのブログをご覧の方は私に下さっても構いません。kaiondo102@yahoo.co.jpまでメールください。



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# by kaiondo102 | 2018-01-08 01:54 | Trackback | Comments(4)

ベルリンオステオパシーカンファレンス

11月17日から19日までベルリンで行われたオステオパシーカンファレンスに日本クラシカルオステオパシー会長のお伴通訳として参加してまいりました。伺うところでは、オステオパシーのカンファレンス(学会というのかな?)ではヨーロッパでもっとも大きいものであり、物凄い人数の参加者でした。多分600~700人くらいは来ているのではないか、とのことでした。
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最初の2日の午前中はアメリカのDOやヨーロッパのオステオパスが一人30分で講演をします。オステオパシー博物館で有名なジェイソンハクストンさん、あとは有名なアメリカのクチェラ先生やスタイルズ先生、ノルウェーのフォッサム先生、ICOのマービンウォルドマン先生、他にも沢山錚々たるメンバーでありました。
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午後及び最後の日の午前、午後はそれぞれの先生に分かれてワークショップです。ほとんど講義のワークショップもあれば実技中心のワークショップもありました。

通訳として参加させていただきましたが、とても楽しい三日間でありました。講義は次から次なので内容もほとんど覚えられませんが、クチェラ先生の呼吸循環モデルはたいへん面白かったです。またクリスチャンフォッサム先生の講義も流石見せてくれます。

ワークショップは会長と私は別々のに参加しました。会長は最初の2日間はアメリカのDOのほとんど講義のワークショップに参加してしまったためお辛そうでしたが、最後の一日は午前中はたまたま私と一緒のクチェラ先生のワークショップ、午後はフォッサム先生のワークショップで講義と実技が本当にうまい感じで組み込まれているので、大変満足されておりました。

私は最初の二日はフォッサム先生ご推薦のアリゾナの大学病院のオステオパシー手技治療部門の一番偉くほとんど手技だけで治療している先生の実技中心のワークショップでした。カウンターストレインの主に使っており、その技法をもって筋骨格系の痛みだけでなく内臓や筋膜、リンパ系に対してもアプローチされている先生です。長野式を学んだ経験から、私はずっとカウンターで背部兪穴を緩めれば内臓の治療になるのでは、と思っておりましたが、やはりやっている先生はいらっしゃるようです。
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その先生が初めてカウンターを内臓やリンパの治療に用いたそうでした。カウンターのテンダーポイントとチャップマン反射点、そして経穴は重複するとことが多い、とのこと。あらためて東洋医学は進んでいるな、とその講義を受けて思いました。フォッサム先生ご推薦だけあって、素晴らしい先生でした。空軍時代に日本に来られたこともあって、懐かしそうに「また行きたいな~」とおっしゃっていたのが印象的でした。一人体調の悪い参加者がいましたが、カウンターで数か所リリースして、上胸椎をドックでさらっとアジャストします。流石臨床経験40年の動きでありました。

最後の日の午後はあの有名なロバートフルフォード先生の晩年の5年間指導を受けた、これまたアメリカでは珍しいオステパシーの手技だけで開業しているDOのワークショップでありました。フルフォード先生の生涯と学びと治療の遍歴、実際にフルフォード先生がその晩年に用いられていたテクニックを教えていただきました。フルフォード先生のワークショップでの治療動画なども見させていただきました。きっと日本のフルフォードファンの先生方は絶対に出席したいワークショップではなかったでしょうか。
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その先生もとっても良い先生でした。やはり手技だけで勝負されているだけあって、フルフォード先生以外にも沢山の事を学ばれているようです。参加者も10人弱とのんびりでしたので、その先生から「どこで何年くらい臨床やっているのか?」と質問されたことをきっかけ色々お話させていただきました。

日本の整体のことも少しお話させていただいたら、そこから松本岐子先生は知っているか?という話になり、実は私は松本先生のお弟子さんから長野式を学び、鍼でやらず手技でやっていることをお伝えしたら「メールくれ」と名刺をいただきました。その先生のご兄弟が鍼灸師で松本先生の治療ビデオを見たことがあるそうです。先生は「キーコは素晴らしい!!!」と絶賛しておりました。本場のDO絶賛されるキーコ先生、長野式を学んだ私も大変うれしく誇らしく思いました。

ベルリン滞在中は会長にお世話になっただけでなく、JOPAというオステオパシー団体の会長先生にもお世話になりました。本当に素晴らしいい3日間でありました。とても楽しかったですが、日本に帰国してすぐに現実に引き戻されました。

ですがそういった素晴らしい先生方からお話を伺うたびにクラシカルオステオパシーや均整、東洋医学の素晴らしさを逆に感じてしまう旅でもありました。

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# by kaiondo102 | 2017-11-26 16:38 | セミナー 海外 通訳 | Trackback | Comments(2)