人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日々、治療雑感


均整法、長野式、オステオパシーを学び開業している一治療家の雑感
by kaiondo102
カテゴリ
以前の記事
2019年 08月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
お気に入りブログ
最新のコメント
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧

長野式と誇張法を結ぶ鍵 5

色々と皮膚の操作をここ数ヶ月、夢中になってやっていましたがその効用は関節痛や圧痛をとるだけではないようです。

一番面白いのが、痩身の効果があるようなのです。来られる方の中には少し下半身が太めの方がいらっしゃいます。そういう方数人にふくらはぎや太腿の少し肉厚のところの皮膚を何も言わずに操作してみました。すると、何回かの施術のあとそのうちのお一人が「最近ズボンがゆるくなってきた」とおっしゃいます。確かに皮膚を操作していると、あるところでふっと例えばふくらはぎの私の手の中のサイズが小さくなるような感じがします。その他の方にそれとなく伺ってみると、少し足首が細くなってきたという方やズボンのお尻のところに余裕ができた、という方もいらっしゃいました。とはいえ私は痩身や美容なぞ全然興味がありませんので、実験はそこで終わってしまいました。

また、お一人だけ糖尿病の方の足の痺れに効果がありました。その方は肩こりで来られていましたが、私のところに来るようになって血糖値も下がってきたとのこと。そんな時、実は足が痺れて気持ち悪いということをおっしゃられました。両足にしびれがあるそうですが、左足の方が強く膝から下がしびれているとのこと。上太白、大都、解ケイ、地機の圧痛を皮膚を滑らせとってみると右足の痺れがそれでなくなりました。左足は随分減ったけど3割残っているとのこと。そこでふくらはぎを私の両手で包むようにして皮膚を上下の動きやすい方に引き伸ばしてみました。膝下から足首近くまでやってみて、しびれ具合をうかがうと痺れが無くなったとおっしゃいます。「もっと早く相談すればよかった」とおっしゃっていました。その後、足のしびれにはあまり悩まされずに時折しびれはくるものの皮膚の操作ですっきりするそうです。

また皮膚の操作をすることで手技にとても幅がでてきました。以前ここでも書きましたが、長野式で直接鍼をするところを手技でどう操作するかここ数年困っておりました。しかし、皮膚の操作ができるようになって、S2だけでなく、胃の気、帯脈、内股、鼠ケイ部などにこの方法を使えるようになり、それなりの効果があるようです。また、松本先生は足のタコや魚の目が原因で引き起こされるからだの他の場所の不調をタコや魚の目に直接鍼や灸をすることで改善されます。これも手技でどうタコや魚の目の痛みをとっていけばよいか難しいこともありましたが、皮膚を操作することで簡単に解決できるようになりました。また気水穴処置の時に火穴の圧痛、例えば魚際の圧痛を確認→尺沢を押圧→魚際の圧痛が無くなるなるかもう一度確認→魚際の圧痛がなくなればしばらく尺沢を刺激→魚際の圧痛を確認→圧痛がなくなれば終了というちょっと面倒くさいプロセスをとっていました。しかし、皮膚の操作では魚際の圧痛を確認→ここが尺沢かというところの皮膚を動かす→もう一度魚際の圧痛を確認すると魚際の圧痛が消えていることが多いのです。こうすると患者さんにどうですかと聞く回数を大幅に減らすことができます。そして、尺沢の位置もそこまで鍼をするときのように厳密にする必要もなくなって、多分皮膚を動かす範囲に尺沢があればそれで効果がでるようです。

誇張法と長野式がなかなか自分の中で統合できずにここ数年おりましたが、もしかしたらどちらも皮膚を操作しているのかもしれない、と考え皮膚を誇張法的に動きやすい方向に操作することで長野式の処置法がさらに手技でやりやすくなってきました。また、強い力も必要とせず、以外と大柄でマッサージなれしているような患者さんも「えっそんなんで痛みがとれるの??」と不思議がります。そして以外と気持ちも良いようで、緊張感の強い方でもすぐうとうとしてしまうようです。

やっと誇張法と長野式が自分の中で一つになってきました。どうやらありふれてはいるものの意外に解っていない皮膚という存在が長野式と誇張法を結ぶ鍵であるような気がします。これに気がつけたことが今年のとても大きな収穫でした。

by kaiondo102 | 2009-12-06 00:23 | 長野式とオステオパシー | Comments(0)
<< 帯脈 1 長野式と誇張法を結ぶ鍵 4 >>