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開業して4~5年経ったころでしょうか、安保先生の自律神経と病気の関係が東洋医学界に歓迎されたことがありました。交感神経が過緊張になると、ガンや膠原病といった怖い病気にかかりやすく、副交感神経が優威になるとアレルギーの症状にかかりやすくなる、そして東洋医学はその自律神経のバランスをとることによってからだの病気を改善していくということで、一時期は一般の書店でも安保先生の本を(今でも)本当に良く見かけたものです。ここに光明をみつけた私は施術をしてからだをリラックスさせ、おまけに腹部や背部の圧痛をとればきっとガンの人もちっとは良くなるのではと思っておりました(開業して4人目に来られた方がガンの方でした)。
また、抗がん剤は副作用が強すぎるし役に立たない、手術も放射線も意味をなさないなんて本を眼にしたり、ガンはそもそも弱い細胞なので自然に治る可能性も高いな~んて本も読んでしまったから困ったもの、ますます素人に毛が何本かはえた程度の私はその意を強くしたものでした。 そんなある時、ガンの人が立て続けに来院したことがありました。卵巣がんや肺がん、肝臓がんに悪性リンパ腫、胆嚢がんのひとが紹介でいらっしゃいました。その中には安保先生の本を読んだことのある方もいらっしゃって、私も密かにきっと少しはお役に立てるはずと思って一生懸命施術をしました。 しかし、結果は惨憺たるものでした。確かに抗がん剤の治療からくるからだの不調にはかなり効果がありました。口の中が口内炎だらけだった卵巣がんの方は1回の施術で大幅に口内炎の痛みが減り、2回目でなくなったそうです。食欲不振に悩まされていた肝臓がんと胆嚢癌の方は食欲も増してきました。放射線によって喉が痛くなって声がしわがれ声しが出なくなった方も一回の施術で声が戻り、次に来られた時はもう喉も声も普通になっていました。そこまでは効果が出せたものの、皆さま体調はどんどん悪くなり、あっという間に亡くなられていきました。 唯一悪性リンパ腫の方だけ、抗がん剤の治療が効を奏したそうで、本人がおっしゃるには「リンパ腫がはがれてなくなった」とおっしゃられました???しかし、これは私の施術とは関係がありません。 その後も胆管ガンの方と悪性リンパ腫の方を施術させていただきましたが、確かに皆さん施術を受けてリラックスはされるものの、やはり胆管ガンの方はなくなり、悪性リンパ腫の方は数値が悪くなって移植を受けるということで来院されなくなりました(特に胆管がんの方他の理由で2年ほどコンスタントに来られた後にそうなりました)。 あの長野先生の本にもガンの方はすぐ病院に送るようにと書かれています。経験がないのと理屈を鵜呑みにして頭で何事も判断してしまうのは怖いもの、きっとガンの方にも役立つはずと思ってさせていただいた施術はほとんど役に立たなかったという現実にだんだんと私も夢物語から目が覚めてきました。
by kaiondo102
| 2010-07-21 00:26
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Comments(4)
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H
at 2010-07-24 07:45
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↑を拝見すると、充分、患者さんのお役に立っていると思うのですが・・・。
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kaiondo102 at 2010-07-24 23:43
でもですね、患者さんはそんなことは目にもかけてくれないんですよ。がんしか頭にないのですから仕方ないんですけどね。
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by
関西
at 2010-07-26 08:49
x
私も肝臓癌の方、胃癌からの肺・腎転移の方など数例ですが、させて頂いた経験があります。
私の場合も症状そのものはよくなられるのですが、やはりというか結果はもちろん同じでした。 私の感覚ではむしろ早めてしまったのでは?という思いもあります。
Commented
by
kaiondo102 at 2010-07-26 22:47
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