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今から7~8年前に初めて鶴崎先生の長野式のセミナーに伺ったときは本当に驚かされました。それまで知りたくてしょうがなかった腹部のそれぞれの経穴の東洋医学的な意味と現代生理学な解釈が明確に解説されておりました。それまで、均整法のテキストを読み込んだり、経絡指圧の経絡の解説を読んで何とかして腹部の圧痛の意味を知ろうとしておりました。しかし、鶴崎先生のセミナーでの講義を聞き、当時出たばかりの松本先生の英文のテキストを読むとそれこそ目から鱗、それまで知りたくてどうしようもなかった事柄が、当たり前のように説明されていました。それからの3~4年間というもの、とにかく長野式をいかに手技に応用するか?ということを患者さんをそっちのけにして夢中になっておりました。
いってみれば、私が長野式にほれ込んだのはその治療効果というより(私が出せたわけではありませんから)東洋医学理論が解剖、生理学的にかなりの程度説明されていたからです。難経にある左の下腹部は肝の反応、右の下腹部は肺の反応と普通考えるとどうしてそうなのか解らないものが、明確に科学の言葉をもって説明されておりました。そして、その部分の圧痛をとるとどういう生理学的変化がもたらされ、患者さんの症状改善に効果があるのか、ということも流石にハーバードで医師に教えるテキストでありますから、現代医学の言葉で松本先生のテキストには書かれてありました。 クラシカルオステオパシーのセミナーで通訳をして感じるのも解剖ー生理ー臨床が一直線のラインで繋がっていることです。それぞれの技法がどういう意味合いをもち、どこに変化をおこすのか、こちらも長野式のように明確に現代医学の用語で説明されています。 しかしです、そのように明確に現代医学的に説明がなされているからといって、本当にそういうことが体の中で起こっているか?ということは誰にも解りませんし証明も不可能なことであります。左の下腹部の圧痛をとり、お腹がすっきりした感じが出て肝機能の数値が確かに改善したとしても、その長野式の説明が真理なのかどうかは永遠に解りません。実際に生きている人のお腹を開けてみるわけにはいきませんし、もし仮にそういうことが出来たとしても、お腹を明けた時点で本来の状態からは変化しているかもしれません。また、クラシカルの技法で交感神経節に刺激をいれる操作がありますが、これとて本当に交感神経節に刺激が入っているかは証明できませんし、オステオパシーのある技法で本当に脳脊髄液に影響が届いているかもこれこそ証明は不可能なことでしょう。 いってみれば、そういった説明は現象からあくまでも推測した理論であります。そしてその理論は新しい理論の発見によって簡単に覆されてしまうものでもあります。 我々の稼業に解剖学や生理学が必要な理由は色々あるのでしょうが、一つの大きな理由として私が考えるのは、それが一つの立脚点になるからではないでしょうか。自分のやっていることが解剖、生理学的に変化をもたらしている確実なものなのだ、という信念の大事な支柱になるためかもしれません。そして二つ目には、その技法の焦点が解剖学的にどこなのか、そしてどういう生理的変化を作っているのだ、とイメージする為の座標になるためとも考えられます。プラセボではありませんが、施術者側が自分で暗示(悪い意味ではありません)にかけるための大事な道具なのではないでしょうか。 そんな、ただ勉強したくない逃げ口上とも考えられる天の邪鬼的な事を考えていたら、先日本屋さんで確か「世の中の99パーセントは仮説」というタイトルの本がありました。中を覗いてみたら、飛行機でさえ、どうして飛ぶのかは不明なのだそうです。でも飛んでいるのです。 ふと、ここまで書いて思い浮かんだのが、英語の運用と英文法の関係です。英語を母国語とする人たちは英文法を意識することはありません。しかし、日本語を母国語とする我々は、正しく英語を理解し発信するためにはどうしても英文法を理解する必要性があります。解剖、生理、病理といったものは我々にとっての英文法と同じような、いわば地図であり、コンパスのようなものなのでしょう。 通訳の仕事を請け負って、もう一度英語を勉強しなおしておりますが、今の課題は実は文法です。正しくa, the, on, at, in, などの細かい所をやり直そうと、何冊か文法書と少し格闘をしたのですが、やはり無理でした。まるで解剖生理の時と一緒ではありませんか!
by kaiondo102
| 2011-07-28 01:30
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Comments(3)
Commented
by
tomo
at 2011-07-28 08:44
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鍼灸(東洋医学)は未知の領域でしたが、松本先生の資料を読ませて頂いて、考え方がユニークでクラシカルと通じるモノを感じ違和感なく受け入れられる感じがしています。クラシカルでさえ、面白いのに日本にも面白いモノあったとは!と心踊ります(笑)けっきょく学問は学問としての理屈、臨床は現実的な事象になりますからクラシカルでも少し強引な部分がありますがwそれはそれで面白いです。たぶん、見えないから面白いのだと思うし、探究心が湧いてくるのだと感じます。探究心があるうちが花?萎えないようにがんばりましょう!(・ω・)ノ
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Commented
at 2011-07-28 08:51
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
kaiondo102 at 2011-07-28 23:11
tomo先生
私は解剖生理の本を前にするとどうしても萎えてしまうんですよねぇ。 伊達先生 先生、良いことおっしゃいますねぇ、消さないでくださいお願いします。 常々己を顧みながら精進していければ、と思います。
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