ここ最近、花粉症の子供たちの施術をする機会が増えております。だいたい2歳くらいから中学生くらいまでの子に来てもらっております。この花粉症、やってみると意外と良くなりやすい不調でもあります。
子供たちに行うのはだいたい同じで、背骨の脇を上から下に指圧していく抑制技法を行い、あとは腹部と胸部のリンパポンプ、そして頭部と顔面を少し触って終わりです。一回目の施術で結構症状は軽くなります。特に目がかゆかったり鼻が詰まっていたりしても、腹部のリンパポンプをやっているうちにそれらの症状が楽になっていきます。
最近あらためて思いますが、クラシカルの技法は本当にシンプルですが、非常に高い効果があります。背骨の脇を拇指で指圧していく抑制技法なんて一見どこでもやっている技法です。マッサージ屋さんでバイトしてさんざんこの母指指圧をさせられた私にとって、これほど嫌なテクニックはありません。バイト時代はこんなことやって気持ちよいだけで肩こりや腰痛が治るわけでもなく何の為にやっているか意味不明であっただけでなく、親指は痛くなるしで一番やりたくない技法でありました。
しかし、尊敬するクリスキャンベル先生のお話とその臨床を拝見し、先生ご自身がこの抑制技法を多用されてました。またワーナム先生も赤ちゃんにまで使って高い臨床効果を挙げていた、という事実もあります。きっと何かあるのだろう、ということで自分でも嫌々施術の中で取り入れてみました。
すると、患者さんが受けていて気持ちよくリラックス効果が高いだけでなく、様々な不調に対して効果的なことが実感させられました。やはりクラシカルで言うようにこの技法は自律神経を安定させ、全身の血流を改善させることが患者さんの諸症状の改善から自分でも実感することが出来ます。
やはりシンプルイズザベストでございます。抑制技法にしろリンパポンプにせよ、やっていることは本当に単純です。しかしなかなか薬が効いていない花粉症だけでなく、様々な不調に絶大な効果を出すことが出来ております。
日本クラシカルオステオパシー協会の元理事のI先生が「クラシカルはスルメみたいなもんだね」と以前おっしゃられていましたが、本当にその通りであります。ようやく私もこのスルメのおいしさを最近毎日のように噛みしめることが出来るようになりました。