本当かどうかは私は分かりませんが、仙骨というのは私の中ではほとんど動かないベアリングのようなものである感じがします。腸骨の中に嵌っており、一見動かないように見えます。勿論、手技療法の諸流派はみな仙骨といいますか、仙腸関節には可動性があると申しております。ではどのようにその仙腸関節が動くかについては色々説があるようですが、私は個人的には仙骨はかなりの自由度があるのでは、と思っております。
仙骨が前後左右あらゆる方向に微妙に動くことで、全身のありとあらゆる動きが可能になっているのではないでしょうか。勿論仙骨自体の動きは荷重を支える、という性格上非常に少ないのですが、しかし少しの動きがあるからこそ背骨や股関節、膝から肩までありとあらゆる全身の関節が自由に動くのでは、と常々夢想しております。
そしてそのベアリングの動きをスムーズにしてあげるためには、なんちゃってAKAや誇張法のような、5g髪の毛一本分動かす、という身体の無意識の抵抗を引き出さないような圧での操作が大きな効果をあげる感じがするのです。
勿論、グイっと捻ってボキっということでも上手く出来れば私の考える仙骨の微妙な動きを取り戻してあげることも出来ると思います。しかしそれが出来るようになるためには相当の練習と臨床経験が必要な気がするのです。それよりは5g髪の毛圧のほうが私のようなヘボでも安全にかつ非常に効果的に仙骨の動きを取り戻してあげられる気がします。
あらためて誇張法を学んで良かったな、と思う平成最後の年の瀬でありました。