私がいつも難しいなぁ、と思う症状に頚部痛と四十肩があげられます。とくに首を上に向けたり、横に倒したりすると倒したほうが痛んだりなんて患者さんが来るといつも内心「いやだなぁ」と思いながら施術をしておりました。そのせいか効果も今ひとつ、半分ぐらいしか痛みがとれないなんてことはしょっちゅうありました。
しかし、最近こういった患者さんの治療成績があがってきたような気がします。というのももう一度長野式を調べると、村上先生の長野式研究会のホームページに長野先生は首を横に倒したり曲げたりして痛む場合、同側の帯脈や章門を使っていたと書かれてありました。特に章門はスーパー帯脈と呼んでいたそうです。
そこで首の痛む患者さんに使ってみることにしました。とりあえず寝た状態での施術を終え、座ってもらい首を動かしてもらいます。この時点で上手くいけば8割がた痛みはとれているのですが、中にはそうでない方もいらっしゃいます。
そこで座った患者さんを診るとたいてい首の痛い側の骨盤が上がっていることが観察されます。そして両方のわき腹を触ると、首が痛く骨盤があがっているほうが硬くなっています。そこで帯脈あるいは章門を押さえて首を動かしてもらうとあら不思議かなりスムースに動きます。そうしたら幸い、其の場所をY法(均整の横山先生が編み出した手法)でゆるめると浮かんだ骨盤がさがりわき腹の緊張もとれとくると首も随分ラクに動くようになります。
特に首の痛みだけでなくからだあちこちの圧痛をとるのに最近マイブームなのが章門というツボです。