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日々、治療雑感


均整法、長野式、オステオパシーを学び開業している一治療家の雑感
by kaiondo102
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オステオパシー考 16 肋骨をいじっての症例報告

最近マイブームの肋骨の操作。結構効果があった症例がありますのでご報告いたします。

まずは中学校2年の男の子。息が吸いづらいとのことで来院しました。この子は週に最低一日は必ず学校を休まないと体調が悪くなり、おばさんが心配して私の治療院に連れてきました。数回の施術で随分体調は回復、今では毎日学校に楽しく行っているそうです。それからは股関節や膝、太ももが痛いなんてたびに来院しています。
からだを観るとR3,4,5の間が詰まっている感じがします。そこで背骨を誇張法で調整後、背中からR3,4,5を動きやすい方に動かしてやります。仰向けになってもらい「どう?」と聞くと「まだ吸えない」とのことなので今度は前の方からR3,4,5を動かします。「どう?」ともう一度効くと「楽になってきました」。そこで立ってもらい深呼吸をしてもらうと「吸えます」とニコッ。

次は風邪を引いてなかなか治らず鼻づまりとのどの痛み、右の肩と左の首の痛みを訴え来院の三十代女性。風邪気味のところ泣ける映画を観て号泣していたらもっと風邪がひどくなり、薬を飲んでも気持ち悪くなるそうです。
誇張法で背骨を調整、腹部の圧痛を長野式でとるとのどの痛みは随分らくになるも、首と肩の痛みは相変わらずで、鼻づまりはかえってひどくなってしまいました。肋骨でどれだけ変わるかな?と思い、間隔の狭い右のR2,3を上下に挟むように動かします。十数秒後「どうですか?」と聞くと「右の肩はずいぶん軽くなって、鼻づまりもなんとなく軽くなってきました」ということなので引き続きR2、3を押さえ、さらにR1を上に(鎖骨)向けて押さえます。「どう?」と改めて聞くと「右の肩は平気になりました」とのこと。鼻づまりは軽くなるもまだ残っているので今度は左のR2、3とR1を動かします。すると鼻づまりはとれ、いつの間にかのどの痛みは無くなってしまったそうです。「では今日はこんなところで」と終わろうとすると「まだ、左の首が痛い」「あ忘れていた」ということで今度は左の首へ。座位で誇張法でとるか、あるいはダイレクトに長野式でとるか考えましたが、ここは肋骨でどれだけ変えられるかということで左のR4の胸骨に近いところを押さえます。クラシカルオステオパシーでは胸椎4番は首の支点、ならばR4でも良いだろうとの理屈です。R4を動かしやすいほうに動かして左の首の痛むところを押さえると「痛くない」。十数秒押さえ、もう一度左の首を押さえると「痛くない」とのことなので治療を終了しました。

さらに健康管理で2週間に一度来院の60代女性。「今日は特に何も無い」ということでしたが、背中をいじっているうちに「そういえば右の背中が痛い」とおっしゃいます。ちょうど肩甲骨の内縁R4,5あたりが凝るというより痛い感じがするそうです。背中から肋骨を動かそうとするも肋骨が背中に埋まっているようで上手く触れません。そこで仰向けになってもらい腹部を長野式でゆるめると「随分ラクになったけどまだ少し残っている」とのこと。そこで肋骨でどうだろうと思い肋骨を触るとR4、5が狭い感じがします。そこでR4,5の胸骨寄りのところと腕を開いていただき腋下からR4,5を上下から挟み込むように押さえます。十数秒後「どうですか?」と聞くと「痛くありません、大丈夫」ということですので治療を終了しました。

肩や背中の凝りや痛みにはこの肋骨の操作で随分効果があるようです。からだの凝りや痛みだけでなく、チャップマン反射が肋間に反応の出るといわれている臓器(例えば右のR6,7は肝臓、R7,8は膵臓)などはその部分をダイレクトに押さえても良いですし、肋骨を狭めるように押さえると腹部の内臓の反応点の圧痛や不快感が消失します。また、上部の肋骨には肺や気管支、心臓の反応や耳、鼻、のど、甲状腺、扁桃腺などの反応がでます。もちろんチャップマンのように圧痛を消しても良いかもしれませんが、肋骨を動かしても同じような効果があるのかもしれません。これから冬になりますので風邪の患者さんに実際使って効果をみたいと思います。

手も痛くないし効果もあるこの肋骨の操作、当分はまりそうです。

by kaiondo102 | 2007-09-16 01:29 | オステオパシー | Comments(0)
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