冷えの調整に骨盤と横隔膜の調整が効果があるようですが、冷えとは逆ののぼせやほてりにも効果があるようです。
とはいえ、のぼせやほてりは東洋医学でいうと冷えのとても強くなってしまい、その冷えがからだにあると良くない為、その冷えを熱でくるむためのぼせが起こると書いてある本を読んだことがあります。実際、からだが温かいと気持ちの良いものですが、のぼせは急に汗が吹き出てきたりと気持ちよくないそうです。
そんなのぼせに、40代後半の女性が悩んでいらっしゃいました。のぼせだけでなく、坐骨神経痛、足の冷え、背中のはり、頻尿、左の四十肩などなど、不調のオンパレード。とりあえず、クラシカルで四肢を動かし、誇張法で背骨を調整、長野式で腹部をゆるめ、靭帯性関節ストレインの骨盤隔膜と横隔膜のテクニックを使いました。骨盤隔膜は風市が効果なく、野口整体の冷えの調整点である足の3,4指間の合わさったところの圧痛点を使いました。横隔膜は天宗を押さえると腹部の圧痛がなくなります。
12月のはじめより週一回のペースで来院されましたが、1月の中旬には頻尿を除いてほとんどの症状が改善しました。それまでは頭から汗が吹き出ていたのぼせも「最近はなくなりました」とのことです。
また、疲労感が強く、日常生活のままならない40代前半の女性は今年の7月から2週間に一度の割合で来院されていますが、同じような調整で昨年までの冬はそれこそ半そででも過ごせたのに(からだがほてってしょうがなかったそうです)今年の冬は「人並みに寒さを感じることができるようになりました。」とのこと。
この方の隔膜を調整していると、必ず「何か暖かいものが背骨の前を登っていきます」とおっしゃいます。
お二人とも共通して長期の現代医学による不妊治療を受けていたとのこと。不妊治療を受けている人は調子の良くない人がなんか多いような気がします。
とにかく、隔膜のテクニックはきっとからだの深部のリンパ液の流れを改善することによってからだの冷えを解消してくれる、お灸などが使えない我々のような手技治療家にとっては患者さんのからだ暖めてくれるとても良いテクニックではないでしょうか。
ですが、のぼせは無くなったものの頻尿が全然変化ありません。からだの冷えが少なくなれば頻尿も改善すると思っていたのですが、どうしたものでしょう?