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日々、治療雑感


均整法、長野式、オステオパシーを学び開業している一治療家の雑感
by kaiondo102
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長野式のススメ 最終回

前回、勉強会というか練習会のお話をさせていただいたので、そのまま長野式の事を書きたいと思います。

長野式(キー子スタイル)を臨床で使う上で第一の難関は、やはり圧痛を確実にとっていくことです。天枢や大巨の圧痛の確実にとることの出来る、中封を見つけることが出来るか、ということです。長野式を志す鍼灸師の方は、まずここで躓きます。次の難関はその指で見つけた中封に確実に鍼を入れられるかです。ここは私は鍼灸師ではないので、やったことはありませんが、やはり簡単なことではないようです。

そして第三の関門は数多くある処置法をどうやって使いこなしていくかです。ここは非常に難しいところです。長野式の処置法は何個あるのでしょうか?基本的な処置法だけでなく、松本先生はツボを古典に基づいて、新しい解釈で、多様な疾患に応用しています。そんなこんなを併せるとその処置法は膨大な数となってきます。その膨大な数の処置法のどれを患者さんに使うのか、これは本当に鍼灸師泣かせではないかと思います。

私は2003年に初めて長野式(キー子スタイル)のセミナーに出させていただきました。この時は鶴崎先生が講師をされ、川崎の接骨院で、30人以上参加者がいらっしゃったかと思います。初めて公開された鶴崎先生のセミナーでした。そして驚いたのは、簡単な説明の後、もうすぐに実際の臨床を見せて下さったことです。それも、健康な参加者を相手にするのではなく、鶴崎先生のお弟子さんが連れてこられた、なかなか改善することのできない、本当の患者さんを相手に、それも30人以上の衆人環視の中で治療を見せて下さいました。

その時の鶴崎先生の治療は、本当に基本に沿ったものだった気がします。腹部や頸、背部の出ている圧痛を全てとっていく治療法でした。瘀血の反応には左中封、尺沢、免疫の反応には長野式免疫ポイント、副腎の反応には照海、兪府、という感じで、圧痛が無くなるまでとことんまでやっておりました。鍼の数も物凄く、それこそ鍼山状態でした。ベッドの上にはディスポのケースが散乱し、圧痛の確認には2人でも3人でもアシスタントを使ってツボを押さえてのデモ治療でした。治療時間も平気で2時間近くになっていたかと思います。

でも、長野式初心者はまずここから始めていく必要があるのではないでしょうか。とにかく出ている圧痛を一つ一つ全て確実に取る。例え治療の時間が2時間かかっても、初心者の内は仕方がありません。鍼の数が増えても仕方ないのかもしれません。もし時間的にも許さず、患者さんもついてこれないのなら、最低でも、胃の気・瘀血・免疫・副腎の反応は確実にとっていくことから始め、それが上手く行くようになったら、少しずつ処置法を増やしていって見てもよいかもしれません。

長野先生はそれこそ長くても治療時間は20分位だったと聞きます。また、名人と言われる人は5分から長くても30分で治療が終わり、あまり多くのツボを使わない、と言います。
しかし、この稼業を始めて何年の素人に毛が生えた治療家が、そんな名人を形だけ、時間だけ真似ても意味がないと思います。

その点、私はあの時代の鶴崎先生の治療が拝見できて本当に良かったと思っています。キャリアも技術も全然私より長く上ではありますが、まだまだ名人といわれる前の段階(ごめんなさい!!!)の鶴崎先生が必死こいて、汗だくで、緊張で手が震える中、自分のもっている全てを出したデモ治療は今でも、はっきり覚えておりますし、本当に勉強になりました。そして良い意味で、まずあそこを目指そう、と非常に現実的で具体的な目標をもつことも出来ました。

数年前の鶴崎先生のセミナーでは、その時代の雰囲気は全然ありません。もう数穴で体中の圧痛をとりまくって、終わりですという感じでした。

是非是非、長野式の初心者の先生は、時間も鍼の数も増えることを恐れずに、圧痛の森にアタックしてください。その森を抜ければ、きっと見えてくるものがあると思います。そして森を抜ける経験が多ければ多いほど、どの処置法をどんな患者さんに使えばよいか、と段々判断力が上がって、洗練され、時間も鍼数もどんどん少なくなってくると思います。

あのイチローも8千回悔しい思いをして、偉大な記録を達成したそうです。我々も頑張ってやっていこうではありませんか!

ということで、今回で偉そうに鍼灸師でもない私が、長野式について語るのは最終回とさせていただきます。

by kaiondo102 | 2013-08-28 00:21 | 長野式 | Comments(4)

夏の皮膚病

この夏は異常に暑いのは皆さま御承知の通りかと思いますが、東京でも37度とか38度とか狂ったように暑く、クーラーのない我が施術所も、いよいよ来年はクーラー導入か?と考えさせられてしまう数日でした。

そんな暑さからでしょうか、皮膚疾患に悩まされる方が何人かいらっしゃり、意外と施術で改善したため、その症例を書かせていただきたいと思います。

まず、お一人目は左足のかゆみです。最近腰が痛くて、実家に夏休み帰る前に治していきたいという40代の女性です。腰が痛いだけでなく、4番目と5番目の中足骨の間、ちょうど胆経のラインのところも痒いそうです。靴下をはいているのでどんな具合か解りませんが、ご本人いわくあか切れみたいに細かく皮膚が裂けている感じ、とのこと。押さえても血や浸出液は出ません。そこでその痒い胆経ラインをおさえると圧痛があります。胆経の火穴は懸鐘です。長野式の気水穴処置を応用して懸鐘を押さえながら胆経ラインの圧痛を押さえると、圧痛が消えます。その方法で痒い所の圧痛を全部とって、懸鐘の圧痛も皮膚操作でとりました。その次の週にいらした時は、もう足はきれいになったそうです。

多発性毛包炎といわれた40代の女性。赤いぶつぶつが左の臀部から大腿部の裏にかけて出来てしまったそうで、お医者さんでお薬をもらって塗っているのですが、改善がみられないそうです。この方は、たま~に何かあった時にいらっしゃるのですが、身体に圧痛らしきものがありません。ですから、今回は皮膚疾患=圧痛理論は使えないかな、と思っておりました。しかし、うつ伏せになっていただいて左のお尻のこの辺に出ている、という所を押さえますと、「痛い」。左足の大腿の裏を押さえる「痛い」。お、珍しいです。そこでお尻と大腿部の圧痛を長野式の皮膚病の特効穴である築賓でとりました。仰向けで膀胱経の募穴である中極にも強い圧痛があります。いつもだったら中府を押さえるのですが、今回は免疫力の低下でこうなってしまったと考えられるため、長野先生の免疫ポイントを押さえると中極の圧痛が消えます。中極の圧痛を消してから、軽くポンピング、腹部と胸部のリンパポンプも軽く入れました。次の週にまた、いらしていただきましたが、ご本人いわく「薬が効いたみたいで、きれいになりました!」とのことでした。薬を塗っても効果がないから、うちに来たはずなのですが・・・・。ま、いっか。

薬疹の方もいらっしゃいました。手首をねんざして整形外科でモーラステープというシップをいただいたそうです。そのモーラステープを貼ってもあまり良くならないため、貼らなくなって一カ月立つそうです。その間私の施術所で数回施術させていただき、結構らくになってきました。そんなある日、夏休みに海に行ったら、そのモーラステープを貼った所が真っ赤に腫れあがってしまいました。モーラステープを貼った所は太陽に当ててはいきえないそうです。当てると、こんな感じで真っ赤に腫れあがるそうです。しかし、その整形外科ではそんな注意はなかったそうです。大学病院の皮膚科に行ってステロイドをもらって塗るのですが、効果はないそうです。困ったということで、また私の施術所にいらっしゃいました。

見ると右前腕の下3分の2が真っ赤になって、腫れあがっています。左の腕と比べるとその太さが目立ちます。手首を曲げ伸ばしすると、皮膚が突っ張って痛がゆいそうです。

いつも通り、背中の目立った圧痛をとり、骨盤と背骨を調整、仰向けで瘀血・免疫・副腎を築賓で、中脘を胃経ラインでとり、期門の圧痛を肩グウでとります。リンパポンプ、鎖骨の調整を行います。すると、施術が進むにつれ、腫れがスーッと引いてきます。痛痒さも来た時よりはおさまって、前腕の不快感は無くなり、手首の掌側がかゆいそうです。みると、何箇所か赤くなっています。そこを押さえると圧痛があります。そこで、その圧痛を押さえながら、やはり右の肩グウを押さえます。すると圧痛が消えます。数か所ある圧痛をとって一日目を終了としました。終わると、腕が細くなった~とおっしゃっていました。

2回目にいらした時は、前腕全体の皮膚の状態は正常に戻りましたが、手首の内側が真っ赤に腫れています。やはり痒いそうです。その腫れているところは皮膚が分厚くなっている感じです。同じように施術して手首の内側の腫れている所を摘まみます。すると物凄く変な感じがするそうです。そこでその腫れている所を摘まんだ不快感を肩グウでとっていきました。とりあえず摘まめる所は全部摘まんで肩グウでとると、手首の内側の痒い感じはなくなったそうです。

3回目に来た時は、その手首の内側の赤い所も半分以下に減り、ほとんどかゆみもなくなりました。また、同じように施術をすると、さらに楽になりました。

最後は、施術の途中に右の足首を蚊に刺された50代の女性。最後に頭を操作していると「あ~かゆ~い」といって右の足首を掻き始めます。「蚊に刺されたみたいです」とのこと。そういう時は虫さされの特効穴の奪命が効果的です。ちょうど右の上腕部の外側の真ん中あたりにポコっと凹んだところがあり、それを押さえると結構痛いそうです。あまり強く押さえると、ツボの効果がわかりませんので、あまり痛みを与えない感じで軽く押さえます。10秒位押さえて、「どう?」と伺うと「かゆみがすーっと引いてきた」とおっしゃいます。数分押さえると、完全に蚊に刺された痛みがなくなりましたので、終わりとしました。しかし、その方の奪命を押さえている間に、今度は私の足が蚊に刺されました。自分で奪命を押さえてみたのですが、今一つ効果がありません。どうしてでしょう?

長野式を知っているお陰で、こういった軽い皮膚疾患にも対応が出来るのはありがたいことです。何て経穴は素晴らしいんだろうと、改めて思わされた今年の夏でありました。

by kaiondo102 | 2013-08-18 01:19 | 臨床雑記 | Comments(0)

末期がんの方の施術

4月にいらっしゃったのは、末期がんの方でした。確か、大腸がんに数年前にかかり手術と抗がん剤治療を行うものの、一年ほど前に今度は肝臓に転移が見つかったそうです。肝臓の方も確か手術をされ、一旦落ち着いたと思ったら、また数カ月前に再発がわかりました。抗がん剤治療を受けているとおっしゃっていました(ちょっとこの辺は私の記憶もあいまいです)。

私の所にいらしたのは頸が痛くて動かなくなったためです。体調管理に鍼を受けていたそうですが、その数日前に治療を受けてから急に頸が痛くなってしまったそうです。

初日は物凄いきつそうでした。私の施術所に入られると、とりあえず入口の所で座り込みます。5~6分そこで座りこまれてから、待合室にいらっしゃいます。座っているのもつらそうです。頸は左右にうごかすことがほとんど出来ません。ここがとても痛いです、と右の鎖骨を見せて下さいます。そうすると鎖骨の真ん中が赤くなって、少し腫れています。右の腰も坐骨神経痛といわれたそうで、ずっと座っているのが難しいそうです。

とりあえず、ゆっくり施術ベッドの方まで来ていただきました。呼吸も荒く、ほんの数メートル歩くのもつらいとおっしゃいます。横になるのは無理なので、座位で施術をすることにしました。誇張法でS2から施術していきます。背骨の施術中も右の腰が痛いので、楽な位置を探しながら途中でちょこちょこ動かれます。

右の鎖骨も痛いですし、胸郭出口のところ全体がつらいそうです。誇張法でS2からC6位まで調整、今度はR1からR12まで、座位で上から下に肋骨を調整します。一度往復して頸を動かしてもらいました。すると、少し先ほどよりも回ります(といってもほんのちょっとです)。背骨→肋骨ともう2往復しました。すると段々身体の感じが変わってきます。頸もまたもう少し動きやすくなります。息が荒い感じも随分落ち着いたようです。

右のR1と2を少し長めにもう一度調整、骨盤の左右を押さえて気持ち良く感じる方向に動かします。すると、坐骨神経痛の痛みが随分減って座り易くなったそうです。

とりあえずその日はそれだけで終わりしました。マービン先生もぎりぎりの所で踏みとどまっている患者さんは、絶対に疲労させてはいけない、とおっしゃってましたので、15分か20分位の調整でその日は終わりました。

お帰りになる様子は、いらした時よりも少しスムーズです。歩くスピードも心なしか早いです。

次の日もいらっしゃいました。するとびっくり、今度は別人のようです。玄関を入ってもそこで休みこむことはありません。すたすた歩きます。座っていても平気です。ご本人曰く、帰ってからぐんぐん良くなったとのこと。起きてみたら痛みが3割になっていたそうです。坐骨神経痛の痛みもないそうです。昨日はタクシーでしたが、今日は歩いて電車でいらしたそうです。

2日目は今度は横になることもできましたので、いつも通り背骨と骨盤、リンパポンプ、後頭骨を調整し、免疫力あがれ~と軽いリンパポンプでやはり20分ぐらいで切り上げました。

次の日も来たい、ということでしたが、伺うともう数週間前から予約のとれない横浜の方の整体院に予約を入れてある、とのこと。私もじゃあそんなに良い所でしたら、一度行かれたらどうですか、ということで明後日に予約を入れていただきました。

しかしその当日、いつも付き添ってくれていた娘さんからお電話がありました。横浜まで車で行ったら、今朝体調が急に悪化したので外出出来なくなった、ということでキャンセルとなりました。

確か先月のこと、そのガンの方をご紹介下さった方がいらっしゃいました。そのガンの方、その翌月の5月に亡くなられた、と教えて下さいました。そして頸の痛みや腰の痛みは、どうやらガンの骨転移であったそうです。

これを伺った時は非常に複雑な気持ちでした。確かにあのどうしようもない痛みが楽になったのはよいと思います。施術をすることでほんの数日でもQOLは改善しました。しかし、骨転移している末期の方の痛みがそう簡単に良くなるものでしょうか?物凄く軽くやったつもりなのですが、刺激が強すぎて、最後の体力を奪ってしまったのでしょうか?もしその横浜の予約の取れない整体に行かず、私の所にいらしていただいたら、どうなったのでしょうか?一旦は効果があったとはいえ、やはり同じようにすぐに体調を崩されてしまったのでしょうか?

そんなとてもつらい状態の方を、それも座ったまま施術でき、それも少し痛みを軽減させた誇張法は、改めて素晴らしいと思いました。しかし、痛みがらくになったのは誇張法の効果なのでしょうか?それとも今までとは違った刺激だからでしょうか?何か色々と考えてしまう症例でした。

もうお盆です。私の方からも改めて、その方のご冥福をお祈りしたいと思います。

by kaiondo102 | 2013-08-11 00:29 | 臨床雑記 | Comments(2)

アトピー性皮膚炎を考える 4

現時点でアトピーの方に対しては、とりあえず基本に戻って出ているものを全てとっていく、というのが私の施術の方針です。

まず、背部の愈穴の反応をとっていきます。基本的には2側に出ておりますが、子供の時からアトピーに悩まされている人は、3側や4側まで圧痛が広がっていることがあります。特に肺愈はそんな人が多い気がします(ちなみに1側の反応は急性、それが外側に行くに従い、慢性と均整及び澤田先生は考えます)。それを手が届けば解毒の経穴である築賓で緩めていきます。もちろん手が届かない時は、他の方法で緩めます。肺、瘀血の反応点であるD7、D10~12, 右のD6~9、そしてL2・3の4側の志室、腎愈、命門と圧痛のあるところ全て圧痛をとります。

次に誇張法で骨盤と背骨を整えます。D3の凹みがふっくらして、脊柱の硬直がすこしでもスムーズになるよう施術します。

次は仰向けにして、瘀血、副腎、中脘、オッディ、免疫、両期門と中極の反応をとります。これはおへそから下は基本的には築賓を使って、おへそから上は肩グウをおさえながら圧痛ととっていきます。アトピーの方で何故かは知りませんが、結構中極に反応が出ているひとが多い気がします。積聚治療では恥骨の痛みは腎の反応で冷えが強いと見るそうですし、人体は玉でごわすとおっしゃった野中豪策先生は、皮膚疾患は気衝でとるとのこと。また中極は膀胱経の墓穴のため、脊柱起立筋にも大きく関わると考えられます。中極は中府でゆるめ、圧痛を取った後少しポンピングします。

R11と12を整え、骨盤を整えたら、両期門へのリンパポンプを行います。子供のアトピーで顔が真っ赤だったりする時、この期門へのリンパポンプを3~4分行うと、お顔の赤みがすーっと薄くなることがあります。このお腹のリンパポンプは実験では白血球数を上げるという結果が出ている、とマービン先生がおっしゃっていました。私は免疫力を上げる、というよりもポンプを行うことで免疫系が正常化しないかな、と思ってやっています。

肩関節と鎖骨を調整して、胸郭出口を開いてリンパの流れをよくするつもりで施術します。頸椎と頭蓋骨を調整したら、胸郭ポンプを行います。胸郭ポンプは肺の状態を改善させ、肺の中での解毒機能とリンパの循環を改善するつもりでおこないます。

アトピーだけでなく、ほとんどの内科疾患に対する施術はこんな感じで行いますので、特にアトピーだからということで変わったことをしているわけでありません。ただ、リンパポンプを長めにやるのと築賓・肩グウを使って圧痛をとることだけが、違うぐらいです。

最初の1~2カ月は、毎週施術をしても圧痛の強さも数もまったく変化せず、また症状も全然変化しないので、結構凹みます。以前はここであきらめていました。しかし、継続は力なりではありませんが、ある時、圧痛の数も減りはじめ、その強さも弱くなります。患者さんもあれ、今日は痛くありませんね、なんて実感出来る時がきます。そうなると、今まで出てたアトピーの場所が減ったり、赤味が薄くなってき始めます。

いま一人20歳ぐらいのころからかれころ5年ぐらい通ってきてくれている、以前このブログにも書いたことのある、男の子がアトピーを何とかしたいということで通ってきてくれています。正直、色々やってみましたが、全然アトピーは変化しませんでした。私も内心、彼は私の手には負えないかも、と思いながら施術しておりました。しかし、今年に入って思い直し、もう一度基本に戻って、丁寧に圧痛をとっていく施術をやりはじめました。すると、最近は以前ほど圧痛も強くなく、身体が何となく潤ってきた感じがしています。それまで真っ赤だった顔も最近は普通の肌色になってきました。彼も今年の夏はいつもより楽、と言っています。もちろん、アトピーは一旦改善したように見えても、季節変動が大きいため1年を通じて見ていかなければいけませんが、とりあえず彼のアトピーは変化が見えてきた感じがします。

私のレベルでは、この地道な作業をしっかりと毎回やり続け、身体に変化を起きるまで粘り強くやらないと、やはりアトピーのような病気には太刀打ちできません。以前、長野式を教えて下さった鶴崎先生がおっしゃっていたのは、どうしても良くならない時は、患者さんに2時間ぐらいとってもらって、徹底的に身体の反応をとる。仰向けで免疫処置をしたら、うつ伏せでもやる。そしてもう一度仰向けにして免疫処置をする。圧痛を徹底的に追い、施術の終わりには全ての圧痛がとれるまでやる、ということをおっしゃっていました。

最近施術の時間が以前よりずっと短くなってきました。すると少し上達した気になって、地道な作業を避けていたような気がします。本当にもっとかっこよく施術したいと思います。ぱっと見れば患者さんのどこが悪いか手に取るように解り、その一点を操作すれば、身体がガラッと変わる・・・そんな達人的な施術に正直あこがれます。しかし、正直患者さんのどこが悪いか今の私にはさっぱりわかりません。ですから身体を押さえたり、動かしたりしてもらい、一々患者さんに聞き、反応を教えてもらいながらやる、この泥臭いやり方しか出来ません。

でも、施術は私の為にやるのではなく、患者さんの為にやるものです。泥臭くて手間がかかっても、私はこれしか出来ませんので、ひたすら泥臭くやるしかないな、と思わされたアトピーの施術でした。

by kaiondo102 | 2013-08-04 01:42 | 臨床雑記 | Comments(0)

アトピー性皮膚炎を考える 3

自律神経と免疫の関係で一世を風靡した新潟大学の安保先生は、その御著書の中でアトピー性皮膚炎は副交感神経の病気である、とされています。ですからアトピー性皮膚炎の患者は色白でのんびり屋さんで、ふっくらした副交感神経優位の人がなりやすい、と確かその著書に書かれていたと思います。

私の少ない経験では、このような色白、のんびり、ふっくらしているアトピーの方は正直見たことがありません。

私の所に来られる方はほとんどがやせていらっしゃいます。男性女性とも皆さんスラーっとしています。背中がとても硬い感じがします。特に背骨を触ると枯れ木か何かを触っているような感じがします。ステロイドや免疫抑制剤を長期に渡って使用している方は、枯れ木というよりも背骨が石のような感じがします。背骨の生理的湾曲も正常ではなく、特に気になるのが上胸椎、D3あたりがうつ伏せになったとき大きく凹んでいます。硬いのは背骨だけだはなく、脊柱起立筋もかちかちです。筋肉の水分量が足りていない感じがします。

硬いのは背骨だけではありません。肋骨も特徴がある気がします。均整でいうF8姿形的な肋骨で、非常に固く、可動性がなく扁平です。また左右で形が大きく違っている方もいらっしゃります。深い呼吸が出来ない方がほとんどです。このいびつな肋骨は肺の働きを制限している姿なのでしょうか。

背筋の緊張が強いだけでなく、圧痛もかなり強いです。肺・瘀血・肝・脾・腎と上から愈穴を押さえていくと、圧痛が強くギャッとなります。逆にお腹の圧痛は、痛いというよりも気持ち悪いという方が多いようです。

また、アトピーの方は強いストレスを感じています。もちろんアトピー自体がストレスなのはもちろんですが、仕事や人間関係、さらには家族―親子や夫婦間でトラブルを抱えていらっしゃいます(現代人は全員かもしれませんが・・・)。いってみれば生きること自体がストレスなのかもしれません。

こういった自分の経験を考えますと、アトピーの方は安保先生のおっしゃるように元来副交感神経優位の方もいらっしゃると思いますが、交感神経が過緊張な方も多い気がします。人生において耐えがたいストレスを感じ、それに対抗するため交感神経が緊張します。しかし、その状態では身体にとって良くないので、強制的に副交感神経の方へ大きくハンドルを切ったため起こったのではないでしょうか。仕事が終わったり、忙しさがひと段落したり、あるいは寝入りばな、といったホッとした時にかゆみが急激に襲ってくると皆さんおっしゃいます。あと、睡眠障害ではありませんが、かゆくないのに夜眠れず、昼間眠たくなるなんておっしゃる人もいらっしゃいます。やはり自律神経の乱れがアトピーを作り出す大きな原因の一つなのでしょう。

自律神経の振れ幅が大きいことに加え、肺の働きが今一つなことによって、皮膚に症状が出るのでしょう。東洋医学では肺は皮膚を司るといいますし、スティル博士は肺は人体の中でも最も大切な解毒器官とおっしゃっています。上手く肺で解毒が出来ないことによって、その出来なかった分を皮膚から出しているのでしょうか。また宗気という考えが東洋医学にはあります。これは丹田で蒸された栄養を含む水が水蒸気となって肺にいき、肺ではそれを冷やし、水滴にして上から滴り落とすことによって身体をうるおすというサイクルを指します。肺の働きが今一つであることによって、宗気が上手く身体を巡らないためアトピー独特の皮膚のかさかさが作られ、それだけでなく骨や筋肉も何となく乾いた感じがするのでしょう。スティル博士はこの宗気と同じことをその著書で述べています。肺は雲のようなもので、雨を降らすと。偉い人は考えることが同じですね。

また、五臓の働きが今一つなことによって、肝腎で解毒が上手くできないことが皮膚に影響を与えることも考えられますし、肌肉を司る脾が上手く働かないことによって、皮膚にできた傷がなかなか治らないのでしょう。

私自身のアトピーがまだ落ち着いていなかった数年前まで、なんて自分の身体は面倒くさいんだろう、とよく思っておりました。自分自身の症状が落ち着いた今、このように改めて考えますと、本当に色々な要因がアトピーを作り上げている気がします。そう簡単に治る病気で無いのは当たり前かもしれません。

by kaiondo102 | 2013-08-02 00:45 | 臨床雑記 | Comments(2)