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日々、治療雑感


均整法、長野式、オステオパシーを学び開業している一治療家の雑感
by kaiondo102
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こんなところが 2

昨年末に来た子は小学校4年生の男の子です。歌と踊りをやっていて、年始に講演会があるため練習漬けの毎日だったそうです。そんなある時、急に腰が痛くなったそうです。病院に行っても良く分からず湿布をもらうだけ、全然改善しないので私の施術所に来られたそうです。

痛いのはちょうど右の仙腸関節の所。どこがいたいの?と聞くと「ここ」と指をさします。
うつ伏せの状態で右脚を上に挙げてもらうとそこが痛みます。10歳だし誇張法をちょいちょいとやれば良くなるだろう、という甘い目論見で施術を開始します。

骨盤と背骨を整えたところで、右脚をもう一度上に挙げてもらいます。私としては「痛くない」というリアクションを期待していたのですが、「痛い」。では腸腰筋の引きつりかな?と思って、仰向けで腸腰筋の圧痛を手三里てとるも「痛い」。仰向けで,膝を立て左側に倒すと右の仙腸関節の所が痛いので、凸凹操作でやるも凹んでいるところどこを押さえてもだめ。なんちゃってAKAで大丈夫だろう、と思ってやるも「痛い」。こうなったら頼みの座位の誇張法だ、ということでやるも「痛い」。全然変化ありません。とりあえずその日はもう一度来て下さい、ということで翌週来ることに。

次に来るまでにいつの間にか痛くなくなっていた、という事を期待したのですが、2回目に来院した時も相変わらず痛みは変わりません。とはいっても痛みがひどくなることもなく、ずーっと一定の痛みです。子供だし、2回目で何とか決めたいと思うもどこを攻めてよいか見当がつきません。しかし施術を開始します。

うつ伏せで骨盤と背骨の誇張法。右脚をあげてもらうと「痛い」。仰向けで骨盤を操作、痛い。うーん困ったなと思っていると、ふと右ひざが変です。膝のお皿は上を向いているのですが、下腿がねじれているような感じで、足首の前面、ちょうど胃経の解ケイが横を向いています。「膝痛いの?」と聞いても「痛くない」。膝を操作したら変わるかやってみました。

右膝を立てて左に倒すと痛みます。そこで誇張法の膝の捻じれをとる操作をします。いいかなと思って右脚をベッドの上に置くと、何となくさっきより右脚全体がすっと伸びている感じがします。もう一度右ひざを立てて、左に倒してもらうと「痛くない」。やった、と思いながら立ってもらうとその彼「治ったよ」とのこと。もう腰は全然痛くなくなったそうです。

その彼が先週足首を捻挫したということでまた来ました。学校の授業でハードルを飛び越えた時に足をひねったそうです。びっこを引いています。

とりあえずうつ伏せで背骨と骨盤を整え、仰向けになってもらいます。足首を背屈、底屈するとどちらも「いてー」とのこと。ふと膝をみると相変わらず膝のお皿と解ケイの方向が変です。そこで誇張法の膝の操作をします。膝の動きが改善したかな、と言う所で足を置き、背屈・底屈してもらうと「痛くない」。念のため距骨の操作をして立ってもらうと「治ったよ」とのこと。今週念のため来ましたが、お母さんいわく「あのあと直ぐに駅の階段をジャンプして飛びおりました」とのこと。もう足首もあれから全然平気だそうです。

他にも小学校5年生の双子の男の子が、一人は右のふくらはぎ、もう一人は両方のふくらはぎが痛いということで施術させていただきましたが、膝の操作をすると一回でその痛みが取れたこともありました。また、子供だけでなく大人の股関節の痛み、腰痛なんかも膝の捻じれや横ずれ、前後のズレを誇張法の操作でとってあげると、結構良くなったりもします。

患者さんの中にも、結構膝が捻じれていたり横にずれていたり、あるいは過伸展といのでしょうか、膝が逆くの字になっている方が多くいらっしゃいます。また、街を歩いている人を見ると、結構О脚やX脚の方がいらっしゃいます。ではそのような方々に膝の痛みがあるか、というと意外とそうでもありません。そう考えると、膝は我々が思っている以上に強靭なのかもしれません。骨と骨がのっかっているだけで、見た感じ物凄い不安定に思えますが、立位や歩行時にかかる様々な衝撃をうまいこと逃す為の不安定さなのかもしれません。そもそも動物は足がだめになると食べられて命を失うことになりますから、もしかしたら膝や足首が痛むのは末期なのかもしれない、と思ってしまいます。腰の痛みなんかも膝の代償である場合もかなりあるかもしれません。また、長野式では下腿の前面の胃経に鍼をするのを「胃の気」処置といって非常に重要視しますが、この「胃の気」処置は膝の治療でもあります。ということは膝を操作することは胃の気処置にもつながるのかもしれません。

今から数年前は、身体の歪みを見つけると何とか治せないものか色々やってみますが、そう簡単に治るものではありませんでした。そして何度か施術をするもその歪みが全然治らない場合、内心腹立たしく思ったものです。しかし、そういった変なところは「ここ掘れワンワン」ではありませんが、実は施術すべき個所を身体が我々に教えてくれている姿なのかもしれない、と最近思うようになってきました。そういえば故斎藤先生も「身体が悪い所を教えてくれるから、素直になってやればよいのです。」なんてことをおっしゃっていていました。

毎年毎年少しずつではありますが、色々と自分なりの身体の見かたを作り上げられるようになってきた感じがします。今年はこれからどんな発見があるのでしょうか、楽しみな一年です。

by kaiondo102 | 2014-02-24 01:05 | 臨床雑記 | Comments(2)

うつと頭部瘀血 2

もう一例、頭部瘀血が結構効いたかなという一症例を書かせて下さい。

私の中学時代の友人とふとしたことで30年ぶりに再開、色々話しをしていると10年前からうつ病で苦しんでいる、ということで施術をすることになりました。

元々睡眠障害が高校時代からあり、30代半ばで生活の激変と仕事からくる過労でうつ病になり、一か月寝たきりの生活になったそうです。それから何年かに一度うつが再発、今回のうつは半年ぐらい前からとのことでした。

気分の落ち込み、憂鬱、悲観的になる、身体中のコリがひどく、週3回治療に行かなければいけない、頻尿、足の冷え、耳鳴り、不眠などなどいかにも「うつ」という感じです。結構治療受けマニアで有名な経絡治療家の所に随分長い間通っていた、今は近所のカイロに行きながら、近所の鍼にも通っていながら、時折その辺のマッサージに行っているそうです。

始めて身体を見た時は、背中が亀の甲羅をしょっている感じでした。脊柱起立筋も背骨も岩のような感じです。胸郭はある程度しっかりしていますが、可動性が悪く胸骨の所が扁平でとても硬く感じられます。C2から後頭下の圧痛とコリが強く、頭も全体的にむくんでいて、頭皮の下が頭全体ぶよぶよしています。

いつも通り、崑崙の圧痛を取った後、背骨と骨盤を誇張法的に操作して、仰向けで帯脈、瘀血、副腎、免疫、期門、中極の圧痛をとります。特に副腎と免疫の反応が強く、日頃から右の下腹部に違和感があるそうです。肩甲骨周りのコリを無くし、僧帽筋のコリもとり、C2から後頭下の圧痛とコリはサン竹でとります。そして側頭骨と後頭骨を整え、頭全体のむくみをとるべく頭頂リフトをおこないます。やはり顔のむくみが引き、頬骨やコメカミ周辺の骨の形がすこしくっきりするまでリフトします。

一回目はそんな感じでやったところ、肩と肩甲骨周りのコリが随分らくになったそうです。施術の後はすぐに風邪を引いたそうです。身体に少し柔らかさが出て、特にC2と後頭下のコリが半減しました。

2回目以降は調子によっては背中の圧痛を緩める操作も入れながら、とにかく最後は頭腸骨の操作で終わるようにします。12月の始めから施術を始め週一で来ています。

すると、一週間身体のコリがほとんどない週が出てくるようになって、気分の落ち込み、悲観モードも以前より減ってきたそうです。頻尿も気がつけばなくなってきました。眠れないのは変わらないそうです。

そして1月の終わりに色々話しを聞いていると、このところ頭の中のもやもやする感じが全くなくなったそうです。以前はもやもやがあって当たり前の状態だったそうですが、最近はクリアーになってきたといいます。確かに1月に入ったぐらいから頭のむくみが感じられなくなりました。頭皮も頭蓋骨にふわっとくっついている感じがします。

2月になると、声にも張りが出てきて、顔色も良くなり、特に唇の色が前は黒ずんでいたのが、うっすらピンク色が出てきました。仕事に対してもやる気が出てきたそうです。

ここまで右肩上がりによくなったわけでは決してなく、調子が悪い週もありましたが、それでもすこしずつ全体的に上向きになってきた感じが本人も私もするようになりました。睡眠障害はまだまだ全然変化しませんが、見た感じ気持ちが前向きになっています。といのも、彼は海外ビジネススクールやロースクール留学の予備校を経営しておりますが、私が紹介させていただいた先生と意気投合し、これから留学をする丸の内や霞が関のエリートや、留学から帰国して仕事で海外の人間と交渉をしなければいけない方たちに対する超上級英語プログラムをスタートさせるととても張り切っているようです。

中学校2年の時から私は海外逃避に向けて英語をひそかに勉強し始めました。中3の時に彼と同じクラスになり、彼も英語をひそかに勉強しているということから付き合いが始まりました。私にとって彼は英語のライバルであり、彼よりも少しでも英語が上手くなりたい、と必死で勉強をしたものです。そして高校一年の時、お互い交換留学生としてアメリカに行きました。それからは彼との付き合いは途絶えました。彼はその後、英語の道に進み、今ではその分野でかなり有名な先生となっています。

今年でアメリカに行ってからちょうど30年になります。今の自分の英語があるのは彼のお陰だと言っても過言ではありません。30年ぶりに再会してうつに苦しんでいた彼を頭部瘀血処置で少しでもラクにして挙げられたことで、少しは彼に恩返しが出来たかなと思います。

あらためて人の縁の不思議と頭部瘀血の効果の高さに感動する今日この頃でした。

by kaiondo102 | 2014-02-17 02:33 | 臨床雑記 | Comments(5)

うつと頭部瘀血

頭部瘀血という考え方が長野式にはあります。これは頭部の循環が上手くいかず、頭部のてっぺんに圧痛があったり、あるいは頭皮がむくんでブヨブヨしている状態です。松本先生はこの状態はうつになりやすいし、多くのうつの患者さんをアメリカで治療しているそうです。そして、松本先生との共同研究ということで頭部瘀血の状態を改善してどのように鬱の患者さんの状態が変わるか、ということで横浜の精神病院で臨床実験が行われ、非常に良い結果が出ているとのことです。

頭部瘀血は長野式の処置ですと、脾経と心包経の気水穴処置及び、頭部の圧痛点への鍼となりますが、私の現段階での結論ですと、手技では誇張法の頭頂骨の操作がそれにあたります。頭頂骨の操作をしますと、てっぺんの圧痛が消えたり、頭のむくみがなくなります。ですから、私も頭部瘀血の所見がある方には必ずこの操作を入れるようにしています。

私の施術所にも結構うつの方がいらっしゃいます。もちろん外出できる程度のうつですので、入院を余儀なくされるほどはひどくない方たちです。そんな方達の訴えのなかに、頭がもやもやする、黒いもので覆われている感じがする、頭が上から押さえつけられている感じがする、というものがあります。この状態も非常にうつの方たちにはつらい状態とのことですが、頭頂骨の操作を行うとかなりすっきりしたり、そういった不快感が無くなったりするようです。

25歳のこの4月から就職を控えた大学生の男の子。小学校高学年から精神的に不安定で、社会不安障害とうつと診断されているそうです。私のところにそもそも来たのは右肩の痛みでしたが、初めていらした時から何かありました。とにかく物凄いしゃべるのです。自分の身体のこと、こころのこと、学生生活のこと、子供の時のこと、社会に対する不信などなど、初対面の私に対し、まくしたてるという感じで話しをします。とにかく落ち着かせなければ、ということで右肩はあまり念頭におかず、施術をしました。

交感神経の興奮を抑えるために背中の緊張をとり、呼吸を深くし、眉間の力をぬかせることを目標としました。

長野式の膀胱経の気水穴処置の応用で、火穴である崑崙の圧痛をとります。骨盤と背骨を誇張法で整え、仰向けで帯脈、瘀血、副腎、期門、横隔膜の圧痛をとり、頸椎と頭蓋骨の調整をしました。あと、息が吸えない時には、太ケイを押さえて呼吸を深くしました。

こんな施術を2回ほど行うと、まずまくしたてることが無くなりました。ご家族からも「落ち着いた」と言われるようになったそうです。引き続き施術をして今年に入ると、それまでは他人の視線が物凄い気になっておかしくなりそうな気分が無くなったそうです。

そんな一月の半ばに、施術の予約をキャンセルされました。その時は風邪気味、ということでしたが、電話の調子がうつの方のキャンセルの電話の典型的な感じでしたので、次に来れるかな?と心配していたら次の週にはいらしゃいました。すると、やはりキャンセルした時は、うつっぽくなって頭の中に黒いものが渦巻いて、とてもつらかったと教えて下さいました。そして今日もまだ頭の中がつらい、黒いものがまだ渦巻いていると言います。

その日はいつもの通り施術をしましたが、なんか頭がむくんでいる感じが気になります。頭皮全体がぶよぶよしています。そこで誇張法の頭頂骨の操作を行いました。じーっと手を当てていると、頭のむくんでいる感じが減ってきます。コメカミやおでこの骨の形がそれまではむくみで見えにくかったのが、はっきりとしてきます。頭皮のむくみも減って、頭蓋骨の感触がします。

施術が終わると、「頭の中がすっきりしました」とのこと。次の週にいらした時も少しむくみ感があり頭の中が重い感じが少ししましたが、やはり頭頂骨の操作を入れる施術をすると、頭の中がすっきりしたそうです。

それからまた数回施術を続けていますが、今のところ頭がむくむ感じもありませんし、頭の中の黒いものも、時たま渦巻きそうになるのですが、息を吐くことで何とか自分で対処出来るようになった、と教えてくれます。

このまま就職までもっと元気になっていただき、無事社会人としてやっていけるようになれば、とあと1ヶ月半施術を続けさせていただこうと思います。

by kaiondo102 | 2014-02-10 01:54 | 臨床雑記 | Comments(2)

鍼と手

2003年に初めて長野式のセミナーに出て感動し、松本先生のハーバードで使われている教科書を読みあさり、それから3年間、なんとか手技で長野式を体現出来ないか、と色々頑張っておりました。現在では誇張法と長野式が施術の基本であり、そこに均整の身体の歪みや可動性の検査の見方、クラシカルのテコを加えて、結構自分勝手な施術をしております。

私は学生時代にマッサージ屋でバイトをしている時から、なぜ手でツボを揉んだり指圧しても、鍼のような作用が起きないのだろうか、ずーっと不思議でした。手技と鍼の違いは何なんだろう、という疑問が常に頭に在りました。長野式を10年手技の中で使いながら、鍼の先生たちとの交流の中で、少なくとも長野式おいては鍼でやることと手技でやることの違いがこの頃見えてきた感じがします。

まず、手技で行うことは、鍼に比べて作用範囲というものが限定されている感じがします。例えば、左下腹部の瘀血の反応を左中封、左尺沢で消していきます。鍼で上手く中封を刺しますと、瘀血の反応点である天枢、中注、大巨全部きれいに圧痛がとれます。それだけでなく、瘀血が作用して作った他の反応点、例えば右下腹部の免疫反応点や中脘、右期門など、驚くほど広い範囲で圧痛が消えたり、あるいは減ったりします。

しかし手でやりますとこうはいきません。上手く中封を押さえられたとしても、左中封・中注・大巨の圧痛がいっぺんできれいに無くなることは、私は今まで経験したことがありません。それぞれの圧痛を一個ずつ消していかなければいけません。また、中封で免疫の反応点や中脘まできれいに圧痛が無くなる、ということもありません。

鍼の作用は圧痛を消すだけではありません。骨格の矯正にも効果があります。例えば以前、鍼の先生たちとの勉強会で、上胸椎が歪んでいる先生をモデルに、長野式の側湾処置を他の鍼の先生にしてもらいました。すると、確か左の懸鐘一穴で上胸椎がきれいになったことがありました。それも懸鐘に鍼を入れた数秒後にです。また、以前鶴崎先生のセミナーで、確か鼻炎か副鼻腔炎のある先生に副腎処置を鶴崎先生がされたことがあります。するとあっという間に頬骨の左右差がそろったこともありました。

私が手技で経穴を刺激しても、ここまできれいに骨格が変化したことはありません。もちろん、少しは変化しますが、鍼をした時のように、背骨や頭蓋骨がほんの数秒で変化するなんてことは経験したことがありまん。

私の感じでは、ある経穴を鍼で上手く刺激した時の効果を10とすると、手では4からせいぜい上手く行っても6ぐらいの効果しか出ない気がします。また、手で経穴に働きかけて効果を出せるまでに1年かかるとしたら、鍼ならば経穴さえ上手く見つけさえできれば、素人でも非常に大きな効果をもたらすことが出来るのではないか、とも思います。つまり鍼は手の作用を倍増させる不思議な作用も持っているのではないでしょうか。

鍼灸が何千年前に出来たかはよくわかりませんが、鍼灸の前には手だけで治療していた歴史がある程度あったと考えられます。しかし、何かのきっかけで先の尖ったものをツボに当てた方が、手でツボを操作するより全然大きな作用を引き起こせる、という古人の経験が、鍼灸を作り上げたのかも、と妄想してしまうのは、私だけでしょうか???

今から16~7年前、均整の学校にいる時、経絡の授業を担当していた先生に鍼と手技の違いとは何ですか?も伺ったことがありますが、お答えはいただくことが出来ませんでした。しかし、自分で長野式や誇張法を10数年やって、何となくこういうことなのかも、という自分なりの回答に至ることが出来ました。

とはいえ、私の至ったこの回答、全然見当違いかもしれませんが・・。

by kaiondo102 | 2014-02-04 01:12 | 経穴 | Comments(6)